自分の特性とマッチしない方法では、努力することにストレスが生じ、どれほど頑張ってもよい結果が得られづらいです。
そのため、ビジネスをしていくうえでは、自分の強みと弱みを把握することが重要になります。
この記事では、強みと弱みを見つける方法と付き合い方についてお伝えしていきます。
今一度自分の特性を把握するときは、ここにある情報に取り組んでみてください。
強みと弱みの解像度
強みや弱みの解像度とは、強みの核心からの距離のことです。
「強みと感じていること」と「その強みの核心」は必ずしも一致しておらず、解像度の粗い強みだけを捉えているケースがよくあります。
- 強みと感じていること:ボールを早く投げられる(解像度が粗い)
- 強みの核心:柔軟な筋肉→継続的な柔軟運動→こだわりを持ちやすい(解像度が高い)
解像度を上げるには、「強みと感じていること」がなぜ強みになっているのかを掘り下げていくことが有効です。
解像度が高いほど、他への転用や強みを十分に活かすことが容易になります。
- 他への転用:こだわりを持ちやすい→勉強にもこだわりを持てれば楽しめる
- 強みの活用:こだわりを持ちやすい→どうこだわりを持てれば楽しみやすくなるのか
★土俵と解像度
同じ土俵だと認識すると上下の違いが生じてしまい、強みを強みとして認識できなくなります。
仲間やライバルと類似する強みがある場合は、解像度を高めて自分の強みをより明確にしてみてください。
・解像度が荒い:私の方がボールを投げる速度が遅いから私はAさんの下位互換だ
・解像度が高い:私の強みは地道な継続力だから継続が活かせる役割を模索しよう
強みの種類
ここでは、強みにおける2つの種類についてお伝えしていきます。
目標達成には、どちらの強みも把握・活用することが大切です。
強み①:経験由来
経験由来の強みとは、経験値が多いことで優位になった行動や思考、リソースのことです。
自分のなかで、もしくは他者よりも秀でているものであり、比較対象によって強みになったりならなかったりします。
★経験由来の強み例
・腕力が強い
・教え方が上手
・お金に余裕がある
・おいしいパンを作れる
・経営者の知り合いが多い
経験によって培った上手くできることを強みとして認識するので、解像度が荒い傾向があります。
しかし、自分に適した戦略や戦術を選ぶためには大切な資産であり、短期的な目標達成においては重要視される強みです。
例.「副業で月5万円稼ぎたい」への経験由来の強み
・私は教え方が上手だから家庭教師になろう
・私はお金に余裕があるからインデックス投資をしよう
・私は豊富な人脈を活用して人と人をつなげる仲介人になろう
強み②:才能由来
才能由来の強みとは、努力では変えられない強みとなる傾向のことです。
他者と比較せずに分かる強みであり、センスや価値観、報酬となる刺激や興味関心などが挙げられます。
★報酬となる刺激例
・成長:上達を認識すると嬉しい
・影響:影響を与えられることが嬉しい
・達成:困難な目標達成への意欲が強い
・結果:成果からの報酬感が強い
・独自性:他者と異なることでやる気が出る
・新規性:未知の体験や開拓にやる気が出る
・刺激的:動作による報酬感が大切
・人間関係:関係性の向上が重要
・自己決定感:自分で決めることでやる気が出る
・褒められる:他人に認められることが嬉しい
才能由来の強みは、活用するほど精神的なエネルギーが回復する特徴があります。
心地よい疲労を感じたときは、才能由来の強みが関与している可能性が高いでしょう。
例.「副業で月5万円稼ぎたい」への才能由来の強み
・私は絶景に関心があるから写真家になろう
・私は独自性が大切だから物語作家になろう
・私は成長が大切だから理想の自分像から逆算しよう
弱みの種類
ここでは、強みにおける2つの種類についてお伝えしていきます。
どちらの弱みなのかを分けて考え、種類に応じた対策を練ることをおすすめします。
弱み①:経験由来
経験由来の弱みとは、経験量が少ないことで劣位になった行動や思考、リソースのことです。
自分のなかで、もしくは他者よりも劣っているものであり、比較対象によって弱みになったりならなかったりします。
★経験由来の弱み例
・学力が低い
・レジ打ちが下手
・逆上がりができない
・臨機応変な立ち回りが苦手
・SNSで反応される情報発信ができない
経験由来の弱みである場合は、研鑽を重ねることで強みとして昇華する可能性があります。
また、短期的な目標達成では現地点における弱みでも、”対策”だけではなく”活用”することが可能です。
例.「副業で月5万円稼ぎたい」への経験由来の弱み
・私のような学力が低い人の起業方法を紹介しよう
・素早いレスポンスが苦手だから定型文を作っておこう
・まだ文章作成が苦手だから単価を上げずに量を増やそう
弱み②:才能由来
才能由来の弱みとは、努力では変えられない苦手傾向のことです。
他者と比較せずに分かる弱みであり、才能由来の弱みは次の2つに分けられます。
- 才能の欠如:純粋にやりたくない、~がないからできない
例)視力が低い、達成意欲が低い、掃除が嫌い - 強みの裏返し:実行することで強みを阻害する、強みの暴走
例)自由でありたいから継続は嫌いだ、慎重な計画でないと安心できない
才能由来の弱みは、実行するほど精神的ストレスが生じる傾向があります。
ただし、「失敗によるストレス」なのか「弱みによるストレス」なのかは分けて考えるべきでしょう。
例.「副業で月5万円稼ぎたい」への才能由来の弱み
・とにかく”計画立て”が嫌いだからコンサルに相談しよう
・”目標達成”ではなく”経験すること”を重視して副業を始めよう
・私は”自由”を損なわないような余白のある計画を作ったほうがよさそうだ
強みと弱みの見つけ方7選
ここでは、強みと弱みの見つけ方についてお伝えしていきます。
人によって好き嫌いが分かれるため、抵抗感が少ない方法から試してみてください。
見つけ方①:過去を振り返る
自分の過去にはさまざまなヒントが隠れています。
中でも強みと弱みは、新たな行動をして見つけるよりも、過去の経験を振り返ったほうが早く・ラクに見つかるでしょう。
- 新たな行動をして見つける:テニスを始めてみる、1人旅をしてみる
- 過去の経験を振り返る:昔あった出来事における自分の傾向を分析する
過去を振り返るときは、自分の行動・心理傾向に興味関心を持ち、疑問の目を向けることが必要です。
「なぜ私はそのように動いたのか/感じたのか」と過去の自分を探ることで、より核心的な強みや弱みを発掘できます。
★強みの発掘ポイント
・得意
・成功体験
・充実した日々
・ポジティブ感情の高まり
・言われなくても継続していたこと
★弱みの発掘ポイント
・苦手
・失敗体験
・ストレス過多な日々
・ネガティブ感情の高まり
・言われても実行したくなかったこと
見つけ方②:未来を想像する
直近一ヶ月程度の近い未来について内省することで、強みや弱みを見つけられます。
次の質問を足掛かりにして、内省を進めていってください。
- あなたが楽しみにしているイベントは何ですか?
- あなたが嫌だと感じているイベントは何ですか?
15秒ほどの話の中から、多いときは5つほどの強みや弱みが見つかります。
1人でなかなか強みが見つけられないという場合は、家族や友人にその話をして、強みや弱みになりそうな部分をピックアップしてもらうとよいでしょう。
★妄想する
直近に楽しみなイベントがないときは、妄想することもおすすめです。
ワクワクするようなイベントを想定して内省することで、自分の強みを発掘できます。
ただし、「お金がない」「時間がない」など、現実的な縛りは妄想を妨げます。
妄想するときは、「お金も時間も機会もあったらどんなイベントがあったら嬉しいのか」という条件設定の上で検討してみてください。
・私はどんなイベントがあったら嬉しいだろうか
・私はそのイベントのどのシーンからどんな感情を味わいたいのだろうか
・私はそのイベントでがっかりするとしたら何が原因なのだろうか
見つけ方③:他者と比較する
自分1人よりも、他者と比較したほうが自分の強みや弱みが際立ちます。
ただし、比較の方法を間違えると、過度に自信が増えたり下がったりするので注意が必要です。
- 過度に自信が増える:私はずば抜けて優秀だから努力なんていらない
- 過度に自信が下がる:私はドべだからみんなの足手まといだ
目的はあくまで「自分の強みや弱みの発掘」であり「自尊心への影響」ではありません。
事実を事実として受け入れるためにも、可能な限り客観的なデータから自分の傾向を分析するようにしてください。
★適切な比較方法
適切に比較をするには、複数の視点から比べましょう。
・その領域の全体との比較
・その領域の平均値との比較
・その領域の中央値との比較
・その領域の最頻値との比較
・自分と同じ練度の人との比較
・自分と同じ時間を費やした人との比較
・他者は嫌だけど自分は嫌ではないこと
・自分は嫌だけど他者は嫌ではないこと
見つけ方④:フィードバックをもらう
自分が捉えている自分も、他者が捉えている自分も、どちらも自分の1つの側面です。
しかし他者が捉えている自分は抜け落ちやすいため、把握するためにもフィードバックを受けてみてください。
- 自分が捉えている自分:私は〇〇である
- 他者が捉えている自分:あなたは〇〇のように見える
自分の強みや弱みは、他者からどのように見えているのかを尋ねてみましょう。
気づかなかった一面の情報を得たら、それが「真実か否か」ではなく「他者からそのように見えている事実」として受け入れることをおすすめします。
★ジョハリの窓
ジョハリの窓とは、自分を構成する4つの要素のことです。
「私も他者も知っている」の数を増やすことで、自分の可能性は広がります。
・要素①:私も他者も知らない
・要素②:私だけが知っている
・要素③:他者だけが知っている
・要素④:私も他者も知っている
見つけ方⑤:ジャーナルを習慣にする
ジャーナルとは日記のようなもので、その日起きた出来事・思考・感情を書き出す行為です。
感じていることを書き出して内省を深めて傾向を分析することで、自分の強みや弱みの核心に迫れます。
★ジャーナルで書きたい項目例
・理想状態と理由:期待や希望
・葛藤状態と理由:迷いや悩み
・ポジティブ感情が生じた出来事と理由:なぜ嬉しいと感じたのか
・ネガティブ感情が生じた出来事と理由:なぜ悲しいと感じたのか
ジャーナルをおこなうときは、今ある感情を書き出すことだけを目的にすることをおすすめします。
「気づきが得られたら行動しなきゃ」と感じると、決断や行動を先延ばしにするために深く内省をしなくなるためです。
まずはジャーナルを習慣にするためにも、記述することだけに専念してみてください。
★ジャーナルの手順
①ジャーナルの実行:思考や感情をひたすら記述する
②記述をまとめる:理想-現状-理由-具体例
③記述を眺める:他人事のように読む
④記述を掘り下げる:自分に興味関心を持ち自問自答する
⑤気づきを要約する:このジャーナルから得られたことを記述する
⑥気づきを反映させる:この気づきを日常に活かす方法を検討する
準備中:内省の方法
見つけ方⑥:自己分析ツールを活用する
強みを発掘するためのツールは、無料から有料まで数多く存在します。
統計データを活用したツールであり、自分の強みを客観的に把握できる可能性が高いです。
ただし、自己分析ツールは自分で問いに答える形式なので、認知バイアスによって答えが歪みやすい傾向があります。
自己分析ツールを活用したら、その結果を鵜呑みにするのではなく、客観的に向き合い掘り下げるようにしましょう。
★自己分析ツールにおけるよくある認知バイアス
・黙従傾向:内容に関係なく、質問を肯定してしまいやすい
・中心化傾向:「どちらでもない」を選びやすい
・社会適応性バイアス:「よい自分」であれる回答を選びやすい
・キャリーオーバー効果:直前の質問によってその後の答えが影響を受けやすくなる
出典:https://psychologist.x0.com/terms/621.html
見つけ方⑦:得意×好き×需要から見つける
私たちはさまざまな種類の強みを持っていますが、どの強みを活かしやすいかは時代や役割によって異なります。
活用したり育んだりする優先順位の高い強みを見つけるにも、得意・好き・需要が重なる項目を見つけてみてください。
- 得意:他者よりも短時間で上達する、すでに高いスキルを持っている
- 好き:言われなくても実施してしまう、活用するほど元気になる
- 需要:他者に求められやすい、強く感謝されたこと
需要を見つけるためには、貢献したい他者と交流することが有効です。
「現在の困りごと」とそこにある「真のニーズ」を探ることで、他者に望まれやすい自分の活かし方を模索できるでしょう。
- 現在の困りごと:表面的な困りごと(例.英語が話せない)
- 真のニーズ:表面的な困りにおける理想の状態(例.親に海外を案内したい)
強みと弱みとの付き合い方
ここでは、自分の強みや弱みの扱い方についてお伝えしていきます。
付き合い方①:問題に躓いたとき
実現したい理想や達成したい目標を阻害する問題に躓いたとき、その解決は主に次のように分けられます。
- 強みの活用:強みを活かして打開する術を探す
- 弱みの補強:躓く原因を工夫によって回避/解消する
- 強みの練度向上:強みをより強化して問題を正面から解決する
- 弱みの練度向上:弱みを強化して問題を正面から解決する
よくある問題解決の方法は、原因を作り出す弱みを改善しようとする試みです。
しかし、弱みの改善は時間を要するとともにストレスが生じやすいため、継続できずに失敗する傾向があります。
例.セールスの成約率が低いときの対策
・強み:文通が得意
・弱み:人との対話が苦手
・強みの活用:営業はメールや手紙を中心におこなう
・弱みの補強:あらかじめ話のネタや流れを作っておく
・強みの練度向上:信頼関係が作れる文章術を身につける
・弱みの練度向上:対話スキルを高める
「弱み」ではなく「強み」に焦点を当てて、目標達成できないかを検討してみてください。
すでに使い慣れた強みであれば現状に適用することも容易であり、練度を高めるとしてもモチベーション高く取り組めるはずです。
★目的を見失わない
問題に躓いたとき、原因を取り除くことが目的になりやすいです。
しかし、本当の目的は目標達成であり、わざわざ原因を取り除く必要はありません。
「原因を取り除く方法」ではなく「この状態で目標を達成する方法」を優先して検討してみてください。
・目標:山頂から絶景を眺めたい
・問題:体力がなく登りきることは難しいだろう
・原因の解消:体力をつけよう、山登りの道具を買おう
・原因の回避:ヘリコプターに乗ろう、リフトのある山から眺めよう
付き合い方②:挑戦を楽しむとき
目標達成のような難易度が高く長期間にわたる挑戦をするときも、強みと弱みとの付き合い方が大切になります。
困難な過程への取り組みを継続するためには、次の2つの対策をしなければならないためです。
- 報酬感を増やす:嬉しい、楽しい、やりがいがある、成長できた
- 損失感を減らす:悲しい、つまらない、無意味である、やらされている
自分の強みや弱みによって、継続しやすい解釈の方法や計画の練り方が変わります。
長期的に楽しみながら前進するためにも、強みを多く配分した計画を実行するように心がけてみてください。
★解釈と強み弱み
強みベースの解釈をすることで報酬感が、弱みベースの解釈をすることで損失感が生じます。
例.勉強する
・強み:成長欲
・強みベースの解釈:勉強するほど脳が鍛えられていく
・弱み:競争欲
・弱みベースの解釈:勉強は勝ち負けを決めるためのツールだ
付き合い方③:目標を設定するとき
自分の強みと結びつく目標を設定することで、モチベーションが高まりやすくなります。
目標達成による報酬を魅力的に感じて、「早く欲しい!」「もっとやりたい!」と心から思えるためです。
- 強みに結びつく目標:自分の欲求を満たすための目標、価値観を満たすための目標
- 弱みに結びつく目標:他者の欲求を改善するための目標、やらなければならない目標
何に興味を持ち、どんな結果が欲しいかはその人の持つ強みによって異なります。
目標設定するときは自分のワクワク感を指標にして、強みと結びついているのかを確かめてみてください。
強みを育むための手順
ここでは、強みをより強化するための手順をお伝えしていきます。
手順①:ラベルを貼る
まずは、自分が持つ強みを認識しましょう。
強みへの認識が具体的であるほど活用しやすくなるため、強みを見つけたらラベルを貼ってみてください。
★ラベル貼りの手順
①強みを見つける:これが私の強みだ
②強みを定義づける:この強みはどういう性質なのか
③強みに名前を付ける:この強みを〇〇と呼ぼう
ただし、ラベルを貼るときは「才能」ではなく「スキル」として認識できる名前をつける必要があります。
「天賦の才」のような努力しても成長しない強みと認識すると、他者比較で自信を失ったり、強みを育む意識が欠落したりするためです。
★才能主義と成長主義
人は時と場合によって、才能主義と成長主義を行き来します。
一般的にモチベーションや挑戦力が高いのは成長主義であるため、強みは努力次第で育めると信じることが大切です。
・才能主義:固定的で生まれた瞬間から決まっている
・成長主義:変動的で後天的に良くも悪くも変えられる
手順②:強みを活用する
強みにラベルを貼ったら、それを積極的に意識して活用する場面をたくさん設けましょう。
強みは原石のようなものであり、活用して磨かない限り大した能力を発揮できないためです。
★強みを育むための2つの経験
・使い慣れること:同じパターンの使い方を繰り返す
・新しい使い方を理解すること:複数のパターンの使い方をする、試行錯誤
★強みの活用例
・足が速い→足を速める練習を大量にこなす、足を活かす場面を増やす
・冒険欲が強い→「経験=冒険」と解釈を結びつけられるようにする、冒険力を高める
強みとはいえ、育てるには大量行動が求められます。
行動を増やせない場合は、心理的抵抗感や失敗によるストレスなどの大量行動の阻害要因と向き合ってみてください。
準備中:大量行動
手順③:経験を振り返る
強みを活用したら、その都度振り返りをしましょう。
仮説と結果を見比べて、次のことについて検討してみてください。
- 何が分かったか
- 何が分からなかったか
- 次はどうするか(同じことを続けるorやめるor新しいことを試す)
振り返りによって、より自分の強みを厳密に把握できるようになります。
自分の強みの核心とよりよい活用方法を見つけるためにも、少なくとも2週間に1度は振り返りをしてみましょう。
強み一覧
強みというものは無数に存在します。
一見同じような強みでもそのニュアンスは微妙に異なり、「全く同じ強みなど存在しない」といっても過言ではないでしょう。
とはいえ、それでは強みを見つけづらいため、四捨五入のように大雑把に分類することも大切です。
以下はストレングスファインダーという強みを見つけ出すツールで紹介されている、34つの資質です。
まずはこれらを基準に、自分にある強みを検討してみてください。
①実行力の資質
- アレンジ
- 回復志向
- 規律性
- 公平性
- 慎重さ
- 信念
- 責任感
- 達成欲
- 目標志向
②影響力の資質
- 活発性
- 競争性
- コミュニケーション
- 最上志向
- 自我
- 自己確信
- 社交性
- 指令性
③人間関係構築力
- 運命思考
- 共感性
- 個別化
- 親密性
- 成長促進
- 調和性
- 適応性
- 包含
④戦略的思考力
- 学習欲
- 原点思考
- 収集心
- 戦略性
- 着想
- 内省
- 分析思考
- 未来志向
- ポジティブ
自己分析ツール5選
ツール①:VIA-IS
https://j-pea.org/related-info/via-is/
「VIA-IS」とは、ポジティブ心理学の第一人者であるクリストファー・ピーターソン博士とマーティン・セリグマン博士が開発した強み診断ツールです。
自分に備わった24の資質を見つけることができ、そのうちの上位5位が自分を特徴づける強みとされています。
「メールアドレス/生年月日/名前」の入力が必要ですが、無料で使えます。
ツール②:エレメンツコード
https://elementscode.jp/strengthfinder-not-japanese/
「エレメンツコード」とは、林原琢磨さんが作った強み診断ツールです。
日本人が作った強み診断ツールであるため、日本人に馴染みやすいようにデザインされています。
また、このツールは「自分がどんな強みを持っているのか」よりも「自分が他の人と比べてどういう違いがあるのか」に焦点を合わせていることが特徴的です。
このツールも「メールアドレス/生年月日/名前」の入力が必要ですが、無料で使えるため、外国人が作ったツールが分かりづらいと感じているならばお試しください。
ツール③:ストレングスファインダー
「ストレングスファインダー」とは、アメリカで誕生し、今や世界中の企業で活用されている強み診断ツールです。
アメリカ人が作った診断ツールであるため、翻訳の影響から解説が分かりづらいという指摘がありますが、それでももっとも信頼のおける強み診断ツールの1つでしょう。
ストレングスファインダーでは、自分に備わった34の強みを見つけることができ、そのうちの上位5位が自分を特徴づける強みだとしています。
診断はインターネットでおこないますが、診断を実施するには次2つの方法が存在します。
- 公式HPで権利を購入する
- 書籍に付属するアクセスコードを入力する
書籍についてくるアクセスコードは1度しか使えないため、新品で購入するようにしてください。
★2025年2月現在の価格
・書籍(上位5つの資質のみ開示):2,420円
・公式HP(上位5つの資質のみ開示):19.99ドル
・公式HP(上位34つの資質開示):49.99ドル
・公式HP(下位31の資質の追加開示):39.99ドル
ツール④:価値観を見つけるワーク
価値観とは強みの1種であり、満たすことで充実感や報酬感が生じます。
重要視する価値観は人によって異なり、同じ出来事でも人によって無意味感が生じるのはこのためです。
例.独自性の価値観が重要な人
・価値観が満たされる解釈:この仕事は自分ならではのやりがいがある
・価値観が満たされない解釈:この仕事は誰がやっても何も変わらない
自分の価値観を見つけることで、何を重視して行動すべきかが分かります。
日々の無意味感に苛まれている場合は、価値観のワークを実施してみてください。
ツール⑤:コミュニケーションタイプ診断
コミュニケーションタイプ診断とは、よくコーチングで活用される自己診断ツールです。
臨床心理学や組織行動学などをベースに開発されたコミュニケーションの分類方法であり、「感情表出」と「自己主張」の2つの軸で4つのタイプに分けます。
- 感情表出:感情表現が豊か↔あまり感情を公に出さない
- 自己主張:自己主張が多い→自分は聞き手になることが多い
コミュニケーションタイプ診断では、人の話し方や興味の持ち方をざっくりと分類しています。
自分のタイプを知っておくことで、人との違いを受け入れることが容易になるでしょう。
★4つのタイプ
・感情多×自己主張多:プロモーター
→好奇心旺盛、新しいものづき、話すスピード早め
・感情多×自己主張少:サポーター
→他者の幸せが自分の幸せ、周りに合わせる、話すスピードゆっくり
・感情少×自己主張多:コントローラー
→過程よりも結果が大切、影響することが好き、話すスピード早め
・感情少×自己主張少:アナライザー
→分析や論理が好き、モノ・コトに焦点を当てやすい、話すスピードゆっくり
出典:https://www.coacha.com/pressroom/20211224.html
才能がないのに努力する必要はあるのか
才能由来の強みや弱みがある以上、どうしても自分の限界が決められてしまいます。
好きだからといって、必ずしもトップになれるわけではありません。
では自分には一番になれる才能がないと実感したとき、どのような判断をするべきなのでしょうか。
★一番になれる才能がないと感じる瞬間
・後輩にあっという間に抜かされたとき
・努力量に見合った成果が得られないとき
まず考えたいことは、それに取り組む目的です。
野球部に所属しているからといってすべての人が甲子園を目指さないように、一番になることを求めていない人は少なくありません。
それに取り組んでいることや、その環境に身を置いていること自体が好きなのであれば、上達する才能がなくともなんら問題はないはずです。
本来の目的を思い出し、その報酬感をしっかりと受け入れられるように工夫してみましょう。
★目的を見失う原因
・ストレス:負けたことや思ったようにできないによるもの
・報酬への慣れ:続けることやより大きな報酬を得たことによるもの
目的が誰よりも上達したいことならば、自分の強みを生かした方向性に成長することを考えていてください。
カエルが鳥に憧れるのではなく、カエルらしい成長を目指すということです。
そのためには、一般的な弱みを受け入れて強みに転換することも視野に入れる必要があります。
- 一般的な弱み:背が低いこと
- 強みへの転換:すばやく動く、錯乱する
自分が活躍できる場所を見つけたい場合は、数を増やすことが有効になります。
バレーボールに専念するのではなく、サッカー、野球、絵画、ピアノなども幅広く試してみるということです。
しっくりくるものが見つかるまで、短期集中でたくさん挑戦してみましょう
ただし、どれも一定量の努力をしてみなければ才能の有無は判断できないことに注意が必要です。
- NG:1回絵を描いただけで才能がないと判断する
- OK:半年間しっかりと絵を書いて才能の有無を判断する
努力とは自分の可能性を最大化する行為であり、求める結果を確実に得るための手段ではありません。
限られた時間の中で、自分のどんな可能性を最大化してみたいのか、どんな可能性を最大化した人生でありたいのかを考えることが重要です。
誰かに勝てる才能がないと感じたら、「自分はどんな人生でありたいのか」と人生を俯瞰してから判断を下すことをおすすめします。
準備中:本心の見つけ方
強みや弱みに関する個人事業主のよくある悩み
ここでは、強みや弱みに関連する個人事業主の悩みについてお伝えしていきます。
ケース①:理想とは異なる自分
私たちはよく、自分にないものを重要視することがあります。
そして、自分に「あるもの」ではなく「ないもの」を理想の自分像として設定してしまうのです。
- 私はコミュ障だから、コミュ力高い人がうらやましい
- 私はギリギリ族だから、コツコツ作業できるようになりたい
- 私は戦略立てが苦手だから、センスある計画を練られるようになりたい
もちろん、自分の弱みをある程度改善する姿勢は大切です。
しかし、それは自分の弱みであると受け入れ、今の自分にある強みをどう活かしていくのかを考えたほうが建設的であることには変わりません。
例.人と会話することに緊張してストレスが溜まる
・弱みによる理想の自分像:誰とでもすぐ仲良くなれるコミュ力お化け
・強みによる理想の自分像:仲間を一番大切にする親分や大黒柱
・弱みの改善:コミュ障だから会話スキルを高めよう
・弱みの対策:コミュ障だから会話の流れやフレーズを決めておこう
・強みの活用:親密性が重要だから少数精鋭の組織を作ろう
理想の自分像を考えるとき、その理由が「自分にないもの」または「自分が苦手」だからではないかを確かめてみてください。
弱みによる理想の自分像を設定している場合は、一度その自分像を手放して強みに焦点を当ててみることをおすすめします。
ケース②:自分の強みでは稼ぎづらい
強みにはさまざまな種類がありますが、稼ぎやすさが異なる傾向があります。
ビジネスでは求められるスキルがある程度固定的であり、また市場規模も異なるためです。
- 市場規模:その市場にお金がどれほど入っているのか
- ビジネススキル:行動力が高く目標達成志向であるほど稼ぎやすい
自分が稼ぎづらい強みを持ち、稼ぎやすい強みが弱みである場合、非常に苦しいビジネス展開になります。
弱みを改善することを中心に活動するため、人より結果が出づらく、仕事そのものが常にストレスの源になるでしょう。
★.稼ぎやすい資質例
・自由人<計画的
・慎重タイプ<やってみようタイプ
・絵を描くのが得意<人と話すのが得意
・人に貢献するのが好き<マーケティングが好き
稼ぎづらい強みで個人事業をおこなうには、弱みをお金で解決し、強みをいかに伸ばすかが重要です。
ただし、「単なる苦手意識」なのか「本当に弱み」なのかは、しっかりと確かめるようにしてください。
- 苦手意識:経験が乏しいから苦手だという思い込み、未知への抵抗感
- 本当の弱み:実際におこないストレスを体感したもの、弱みの核心の発見が大切
例1.マーケティングが苦手
・成長を目指す:実際にやってみる、自己投資でスキルを身につけてみる
・外注する:信頼できる業者一切を任せて自分は他のことに専念する
例2.絵を描くのが好きだけど生活費を稼げるほどではない
・成長を目指す:生活費が稼げるほどの絵描きになる
・強みを活用する:仕事の中で絵を書く機会を増やす
・強みに関連する商品を作る:絵で少ない収益を得てその方法を教える
ケース③:自由でありたいから仕事をしたくない
強みのうち特に価値観の暴走により、仕事に抵抗感を示すことがあります。
仕事をするほど価値観が阻害される感覚になり、何も行動できなくなるようなケースです。
★価値観の暴走例
・お金稼ぎは公平性に欠ける
・仕事は自由を阻害するものだ
・100%の成功確率を得られるまで慎重に進もう
価値観の暴走で仕事が捗らなくなったら、その価値観の定義づけをおこなってみてください。
そして「仕事がどう価値観を満たすことにつながっているのか」を検討することで、仕事をすることに前向きになります。
例.自由でありたいから仕事したくない
1.私にとって自由とは何か?
2.私にとって仕事と自由の関係は何か?
・モチベ〇:自由を行使する手段が仕事である
・モチベ×:仕事するほど自由を失う
まとめ
強みや弱みは変えづらいものであり、まずはそれぞれを受け入れることが大切です。
そして、時間を効率的に使うためにも、強みを活用することを中心にした計画を練ってみてください。
弱みは改善ではなく、ツールによる対策がおすすめです。
★目標達成における優先順位
1.強みの活用:目標達成のためにどんな計画なら存分に強みを活かせるか
2.強みの強化:計画を達成しやすくなる、計画の幅を広げるための強みの成長
3.弱みの対策:失敗しないための対策、成長ではなく仕組みや外注による工夫
4.弱みの改善:失敗しないための成長、成長効率が低く継続しづらい