「なんで私は〇〇をしてしまったんだろう」と後悔していませんか。
そして、「なんで私はこんなに〇〇なんだろう」と自分を責めていませんか。
他責にしないマインドは成長を促しますが、自責にしすぎることはストレスフルになる原因です。
長期的にビジネスをするならば、他責思考と自責思考のバランス感覚を養わなければなりません。
この記事では、自責思考をやめるための方法についてお伝えしていきます。
自分を責めすぎる習慣がある人は、ぜひここで紹介する情報を取り入れてみてください。
自責思考とは
自責思考とは、「結果に対する原因は自分にある」という考え方のことです。
目標達成や成長するためには欠かせない思考方法であり、自分を変えることへの意欲を高めます。
- 自責思考:この結果の原因は自分にある、後悔や罪悪感
- 他責思考:この結果の原因は他者や環境にある、怒りや悲しみ
自責思考または他責思考は、理想と結果のギャップを生み出す原因を見つけるときに使われます。
どちらの思考方法が優先されるかを決める要因は、環境、立場、メンタル、学習、課題などです。
特に自尊心に関わる問題では他責思考が、自己肯定感が低い状態では自責思考が生じやすい傾向にあります。
★自責思考風の他責思考
「自分の責任だ」と他者に伝えたとしても、内心では他責にしていることがあります。
これ以上めんどうごとにならないために、アピールとして自分に非があると認める場合です。
自分のメンタルを整えるためには有効ですが、案外相手は気づいているものです。
相手との関係性によっては、「ただ自分の非を認める」のではなく「信頼して話し合うこと」も重要になります。
・とりあえず謝れば許されるはずだ
・私の責任だが”性質”だから仕方がないだろう
・私は悪くないが、自分が変わったほうが早いだろう
・相手を変えられないから、仕方なく器の広い私が変わるしかない
よい自責思考と悪い自責思考
「他責思考=悪」「自責思考=善」と考えられがちですが、自責思考にも良し悪しがあります。
誤った自責思考は結果を変えるような行動に結びつかずに、意味もなく自分を傷つけてしまいます。
- よい自責思考:結果と原因の関連度が高い、自分で変えられる範囲
- 悪い自責思考:結果と原因の関連度が低い、自分では変えられない範囲
自分を責めたとき、まずは「どんな結果に対して何が問題だったと考えているのか」を紙に書いてみてください。
客観的にみてそれが妥当である場合は、よい自責思考と言えるでしょう。
例1.結果と原因の関連度
・よい自責思考:チームを勝ちやすくするためにも私はアシスト力を身につけよう
・悪い自責思考:チームが負けたのは私のアシスト力が足りなかったからだ
・よい自責思考:争いを減らすためにも主張内容を吟味しよう
・悪い自責思考:私が生まれてきたから争いが起きるんだ
例2.自分の範囲
・よい自責思考:提案が通らないのは私の”実績”が足りないからだ
・悪い自責思考:提案が通らないのは私に”才能”がないからだ
自分責めをやめるための5つの方法
ここでは、自分責めをやめるためのアイデアを紹介していきます。
人によって合う合わないがあるため、いろいろな方法を取り入れてみてください。
方法①:成功体験
自分責めを手放すには、そのパターンでの成功体験が必要になります。
自分責めをしてしまうのは、その人にとってもっとも合理的な方法だと考えているためです。
例.自分責めをしているAさんにとっての合理・不合理
・合理的:自分を責めれば丸く収まる
・非合理的:自分以外に責任を押しつけると面倒ごとになる
「自分を責めなくても何とかなる」と納得できれば、悪い自責思考は非合理的なものだと認識できるようになります。
その成功体験を得るためにも、まずは日頃おこなっている小さな自分責めを見つけたら、自分責め以外のパターンで解決する術を探してみてください。
★思考よりも心の声が優先されやすい
頭では「私の責任ではない」と考えても自責思考を手放せないときがあります。
これの主な原因は思考と心の不一致にあり、心の奥底では「私の責任にしたほうがいい」と考えているためです。
いつもと同じパターンの方が安心できるため、理屈で理解してもついつい自分責めを続けてしまいます。
心の声を変えるには、実際の体感が必要です。
「本当に私の責任ではなかった」という経験を得ることで、思考と心が一致して自責思考を手放せます。
方法②:目的の検証
悪い自責思考を合理的だと考えている理由を検討することで、自分責めを手放せる可能性があります。
「自分責めによる恩恵」と「恩恵だと考える固定観念」を探求してみてください。
- 自分責めによる恩恵:自分を責める目的、メリット
- 恩恵だと考える固定観念:メリットをメリットだと考える理由
隠れた固定観念を書き換えれば、自分責めを非合理的なものだと認識できるようになります。
ただし、心の声は何層にも重なっているため、核心に迫るには深い内省が必要です。
例「.なんで私はミスばかりするのだろうか」と自分責めするAさん
・恩恵:自分を責めれば周りから優しくされる
・固定観念:いつも他者は私に手厳しい、厳しくされることは命に関わる
方法③:責任の線引き
自分の責任の範囲を明確にすることで、自責思考と他責思考のバランスが取れるようになります。
自責にすべきことと他責にすべきことの判断基準が明確になり、感情ではなく論理的に検討できるようになるためです。
- 自責にすべきこと:自分のコントロール内、自分の役割における責任内
- 他責にすべきこと:自分のコントロール外、自分の役割における責任外
責任の線引きをするには、その結果に関与している人物を洗い出してみてください。
「誰が」「どのような責任を」「どの割合で追っているのか」を明確にすることで、責任に線を引けます。
例.子供の遅刻
・親の責任:サポートすること、指導すること、セーフティーネットになること
・子供の責任:環境を整えること、朝起きること、遅刻したら謝ること
準備中:二極化思考の改善方法
方法④:経験を糧にする習慣
自責思考の本来の目的は、自分を傷つけることではなく、新たな学習をすることです。
「今回は〇〇だったから、次回は△△を変えてみよう」という学習が、よい自責思考から生まれます。
- 学ぶ:悪いのは私だ→私の何が悪い?→”私の伝え方”が悪かったんだ
- 責める:悪いのは私だ→私の何が悪い?→”私自身”が悪いんだ
何が悪いかを検討するときは、「自分自身」と「スキル練度・仮説・システム」を区別してみてください。
それらを線引きしてから、「振り返り→原因の特定→新たな仮説構築→仮説の実行」のサイクルを回すことで、よい自責思考ができるようになります。
- 振り返り:どんな仮説を実行したか、何が起きたか、それは本当か
- 原因の特定:理想と現状のギャップはなぜ生まれているのか
- 新たな仮説構築:何を追加・修正すれば理想通りになりそうか
- 仮説の実行:いつ、何をするか、何に気を付けるべきか
★反すうする自分責め
過去の過ちや黒歴史を何度も思い出すことがあります。
これをとめるには、次のステップが有効です。
1.過去に名前をつける
2.その過去から得られる教訓を見つける
3.その過去を思い出すたびその教訓が「今必要か否か」を判断する
方法⑤:セルフ・コンパッション
思いやりをもって自分に接することで、自分を過度に責めなくなります。
自分責めをしやすい人は、他者には優しく、自分には厳しい傾向があるためです。
★セルフ・コンパッション
セルフ・コンパッションとは、自分に対して慈悲を向け、ありのままの自分を大切にする考え方のこと。
仏教に由来する。
セルフ・コンパッションをするには、自分を他者に置き換えてみることが有効です。
「友人Aが同じ状況だったらどんな声掛けをするだろうか」と考えてから、その言葉を自分に伝えてみてください。
「責任の追及」ではなく「今後の行動」に焦点を当てることができ、前向きな気持ちが芽生えます。
例.待ち合わせに遅刻した
・自責:遅刻するなんて私はどうしようもない人間だ…
・セルフコンパッション:たまには遅刻することもあるさ!連絡さえすれば大丈夫
自分を責めてしまう理由5選
ここでは、自分を責めすぎてしまう理由についてお伝えしていきます。
理由①:結果主義だから
結果だけで評価を下そうとするほど、過度に自分を責めてしまいます。
失敗に潜む恩恵に焦点を当てられなくなり、重罪を犯した気分になるためです。
- 結果だけで評価:失敗したからすべてダメだったんだ、もう終わりだ
- 結果と過程を評価:失敗したけど〇〇はよくて△△は改善が必要
「人間万事塞翁が馬」という故事があるように、1つの結果で人生のすべてが決まるわけではありません。
成功するために全力を尽くすことは大切ですが、結果に一喜一憂するだけではなく、その経験から学ぶことも意識してみてください。
★人間万事塞翁が馬
幸せも不幸も予測できない。
成功と思ったことも不幸の原因になり、失敗と思ったことも幸せの原因になり得る。
出典:https://www.kg-school.net/gakuen/news.html?id=21
理由②:許されたいから
周囲からの期待が強いほど責任は大きくなり、失敗による危険性も増加します。
その危険性を回避するために、「自分が不幸になれば誰も攻撃してこないだろう」という期待から自分を責めてしまいます。
★自罰に関する信念
・幸せな人は攻撃されやすい
・不幸な人は攻撃されづらい
・私は私で自分に罰を下すからみんなは静観していてほしい
「攻撃されないこと」を目的に自分を責めている場合は、自分の理想を描いてみてください。
「何かを回避するための目標」ではなく「何かを得るための目標」を設定することで、他者からの評価や反応に振り回されなくなり、自分を過度に攻めなくなります。
- 回避目標:攻撃されない、恥ずかしいと思われない
- 達成目標:幸せになる、仲良くなる、成功する
★自傷行為への依存
自分を責めることで傷つけると、痛みに伴い快楽物質が分泌されます。
その快楽物質を目的に、ついつい自分責めを採用してしまうことがあります。
理由③:他責思考は悪いことだから
「自分が悪い」というように結論がすでに決まっていると、根拠なくすべての責任を自分に求めようとします。
「他責思考=悪」と思い込んでいるため、他に責任を追求することができないからです。
しかし、責任転嫁は悪いことですが、他責思考そのものが悪いわけではありません。
- 他責思考:〇〇は外部の責任だと考える
- 責任転嫁:自分の責任を外部に押しつける
他責と自責のバランス感覚こそが大切です。
他責と自責を線引きして、他責部分を手放したうえで、自責部分に焦点を合わせてください。
「すべての責任を自分が負う」のではなく「自分が負うべき責任の範囲を見極める」ようにすることをおすすめします。
★「自分=悪」
どうせ自分が悪いだろうと、常に悲観的に自分を見てしまう人がいます。
「失敗原因は自分にあり、成功要因は外部にある」と捉えようとするケースです。
この思考自体は悪くないのですが、極端すぎるとメンタル不調の原因になります。
前向きな姿勢を保つためにも、失敗と成功における「自分と外部の要因の割合」を検討してみてください。
理由④:自分の失敗に注目しやすいから
失敗したとき、どこに焦点を当てやすいかは人によって異なります。
中でも自分の失敗に注目しやすい人は、自分を責めすぎる傾向があります。
例.チーム戦での敗北
・自分の失敗に焦点を当てやすい:私があのときミスしたから負けたんだ
・他者の失敗に焦点を当てやすい:監督があんな作戦立てたから負けたんだ
・自分の成功に焦点を当てやすい:負けだけどやりたかったことはできた
・他者の成功に焦点を当てやすい:A君だけは相手チームに渡り合えていた
「なんであんな簡単なことができなかったのだろうか」と、簡単な失敗をした自分に後悔するものです。
しかしこれは後知恵バイアスの可能性が高く、答えが分かっているからこそ「簡単な失敗をした」と思い込んでいるのかもしれません。
当時の自分は、当時の自分なりに最大の努力をしています。
成功も失敗も含めて、それが全力を出した結果であるという前提で受け入れてみてください。
★失敗の意味づけを変える
「失敗=悪」だと考えているほど、失敗者にきつく当たってしまいがちです。
失敗は新たな仮説を生むきっかけであり「失敗=有意義」と捉えることで、責任の追及も緩くなります。
失敗した結果を恨むのではなく、失敗した経験に感謝できるようなマインドを身につけましょう。
準備中:視野を広げる5つの習慣
理由⑤:過去の失敗を引きずっているから
同じような失敗に対して、根拠なく同様の原因だと決めつけることがあります。
「前回は私のミスが原因だったから、今回もそうなのだろう」というようなケースです。
自責の根拠が過去の経験であるならば、もう一度原因について検討してみてください。
前回と同じ行動を繰り返していると分かった場合は、その理由を掘り下げることで、新しい気づきが得られるでしょう。
例.夫との喧嘩
1.過去の経験からの類推:どうせまた私が余計なことを言ったのだろう
2.今回の原因の検討:本当に私が余計なことを言ったから起きたのだろうか
3-A.前回と同じ原因:やっぱり小言を言うのが原因だろう→その原因を取り除くために私には何ができるだろうか
3-B.前回と異なる原因:今回は小言ではなく夫の不安感が原因かも→この不安感を取り除くために私は何ができるだろうか
罪悪感の5つのパターン
自責思考と罪悪感は強く結びついています。
ここでは、罪悪感のパターンを紹介するので、自責思考の理由や目的を掘り下げるときの参考にしてみてください。
パターン①:加害者
加害者とは、攻撃や破壊による後悔のことです。
他者に危害を与えたことに罪悪感を抱き、「なぜ私はそんなことをしてしまったのか」と自分を責めます。
★よくある加害者的行動
・小言:だから言ったのに…
・心理的レイプ:あなたがそれをやったのはどうせ〇〇だと考えたからでしょ
・無遠慮なアドバイス:あなたは無能なんだから〇〇したほうがいいよ
加害者的行動は、「反射的行動」と「相手への期待」の2つに分けられます。
いずれにしても、加害者的行動をやめるには目的と手段とに分けて、目的により適した手段を身につけることが重要です。
- 反射的行動:きっかけに対する無自覚な反応、パターン化された行動や言動
- 相手への期待:攻撃すれば相手は改善されるだろう、攻撃すれば責任を問われない
パターン②:傍観者
傍観者とは、何もしなかったことによる後悔のことです。
他者を見捨てたことに罪悪感を抱き、「なぜ助けなかったのだろうか」と自分を責めます。
★よくある傍観者的罪悪感
・あのとき手を差し出していれば助けられたのに
・あのとき話し合っていれば離婚にならなかったのに
・あのとき耳を傾けていればすれ違いは起きなかったのに
傍観者的行動は、「責任の範囲外」と「自己効力感の低さ」の2つに分けられます。
いずれにしても、自分の本当の気持ちや理想に気づくことで、傍観者の立場でいるべきか否かを決められるようになります。
- 責任の範囲外:私は手を差し出す立場にない
- 自己効力感の低さ:私が手を差し出しても何も変わらないだろう
パターン③:無力感
無力感とは、力になれなかったことによる後悔のことです。
自分の力不足に対する罪悪感であり、「なんて私は非力なんだろうか」と自分を責めます。
★よくある無力感的罪悪感
・もっと優しくすればよかった
・甘やかすのではなく励ますべきだった
・親が私ではなかったら子供は幸せになっていただろう
無力感的行動は、「能力不足」と「才能不足」に分けられます。
いずれにしても、今の自分にできることとそうでないことを線引きすることで、後悔の少ない行動を選べるようになります。
- 能力不足:現時点では目標達成できないスキル的な課題
- 才能不足:努力では変えられない課題(存在、性別、出身地など)
パターン④:不平等
不平等とは、結果と過程のつり合いが取れていないことへの後悔です。
恵まれすぎていることに対する罪悪感であり、「なんか私ばかりが申し訳ない」と自分を責めます。
★よくある不平等的罪悪感
・親に恵まれていてなんか辛い
・簡単に成功してしまってなんだか後ろめたい
・自分では努力していないのに裕福な生活をしていて辛い
不平等による罪悪感は、「運がよかっただけで自分がすごいわけではない」という感覚から主に生じます。
しかし、同じ環境でも、誰もが同じ成果が得られるとは限りません。
同じ条件でも異なる結果になっていた可能性を検討して、現在の結果を得られた自分の努力を受け入れてみてください。
パターン⑤:悪影響
悪影響とは、他者を変化させてしまったことへの後悔です。
自分が穢れていることへの罪悪感であり、「私が関わるとろくなことにならない」と自分を嫌うようになります。
★よくある悪影響的罪悪感
・私がいると空気が悪くなる
・私は彼氏をダメにしてしまう
・私がレギュラーでなければもっと勝ち進めただろう
自分の行動ではなく、自分の本質的な性質が生み出した結果だと認識しがちです。
悪影響による罪悪感を抱いたら、例外的場面を思い出し、どうすればよさそうかを検討してみてください。
例.私がいると空気が悪くなる
・例外場面:私がいてもみんな楽しんでいた瞬間、私がいなくても空気が悪い瞬間
・新たな仮説:空気を悪くしない最低限の関わりとはどんなものだろうか
自分責めを手放すときの自己投資先
少しでも早く自分責めを解消するには、自己投資をすることが有効です。
ここでは、自分責めをやめるときに役立つ自己投資先についてお伝えしていきます。
投資先①:コーチング
目標達成に付随した自分責めなら、コーチングがおすすめです。
コーチングでは目標達成までの道のりをフォローすることで継続を促すため、「何もしないから変わらない」ということを阻止します。
また、内省の専門家の一面もあるため、「自責してしまう本当の理由」に早くたどり着けるでしょう。
がむしゃらに行動してしまう人や、悩みすぎて行動量が少ない人は、コーチングを受講して行動と内省のバランスを整えてみてください。
投資先②:ティーチング
ノウハウや具体策を知りたい場合は、ティーチングがおすすめです。
スクールやコンサルなどでは「どうしたらいいのか」を論理立てて教えてもらえるため、納得しながら改善のための行動を実施できます。
また、同じ悩みを持つ人と関わる機会も得られやすく、励まし合いながら目的を達せられるでしょう。
投資先③:カウンセリング
自分責めを手放すこと自体が目的であれば、カウンセリングがおすすめです。
ただし、自分責めはうつ病、境界性パーソナリティ障害、パーソナリティ障害、不安障害、適応障害などと関連していることがあります。
自責思考が深刻で日常生活にまで影響を与えているならば、まずはカウンセリングを受けてください。
出典
・https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/consultation/counseling/index.html
・https://www.toyoda-clinic.jp/columns/blame-oneself/
個人事業主が陥りがちな自分責め
ここでは、個人事業主が自分責めをしてしまうよくあるケースについてお伝えしていきます。
ケース①:結果に対する自分責め
「成果が出ない=私は悪い」という自分責めのパターンです。
たとえば、以下のことを失敗の原因だとよく捉えます。
- 私がサボっているから(行動量不足)
- 私にはセンスがないから(才能不足)
しかし「結果=計画×実行×運」であり、成果が出ないことが必ずしも自分の責任ではありません。
結果に対する振り返りをするときは、結果に潜む自他の成功と失敗を洗い出し、改善できる部分を探すことを目的にしてみてください。
また、たとえ自身の行動量や技量、才能の不足が原因であったとしても、自分自身とそれらの要素を線引きして自責思考を働かせることをおすすめします。
★振り返りたい内容
1.どの計画を選んだのか
2.なぜその計画を選んだのか
3.その計画をどれほど実行したのか
4.実行から何を感じたのか
5.その経験から何を学びどう活かすのか
準備中:大量行動
ケース②:チームに対する自分責め
個人事業主は、よく以下のような団体の一員として加わります。
- オンラインサロン
- コンサルグループ
- プロジェクトチーム
そこでは人間関係の問題に遭遇しやすく、「私がその場にいるからトラブルになるのだ」と自分を責めてしまうことがあります。
★よくあるチームに対する自分責め
・私がいると空気が悪くなる
・私がいるとトラブルが生じる
・私はみんなに迷惑をかけている
・私はみんなの足を引っ張っている
・私が勝とうとするからみんなから嫌われるんだ
チームに対する自分責めの多くは、「相手は私を〇〇だと思っている」という決めつけが原因です。
自分責めをやめるためにも、その決めつけの妥当性を検証してみてください。
もしその決めつけが本当なのであれば、次は改善すべきことを模索してみることをおすすめします。
ケース③:提供商品に対する自分責め
自分の商品を売るときは冷静になれず、分かりやすいものを原因として認識してしまいます。
次のように安易に結果と原因を結び付け、自信を失ってしまうのです。
- 誰も私の商品を買わない=自分の商品の質が悪い
- 購入者に変化を起こせなかった=自分の商品の質が悪い
しかし、ビジネスにおける問題はデータで確認しなければなりません。
外れ値となる例外はかならず存在し、その例外に心証を左右されやすいためです。
- データで確認:クレームは全体の1%だからこんなものだろう
- 心象で決めつけ:クレームが来たから私の商品の質が低い
提供商品に問題が起きたら、最低でも「商品の中身の問題」なのか「商品の売り方の問題」なのかに分けてみてください。
自分ではうまく分析できないときは、第三者からアドバイスをもらうことをおすすめします。
- 商品の中身の問題:セールス時の約束内容を果たせない
- 商品の売り方の問題:購入者のニーズと提供する内容の不一致
まとめ
自分責めをやめるには、自責思考と他責思考のバランスを取ることが大切です。
そのためにも、以下の方法をお試しください。
- 成功体験を積む:他責思考することを許可する
- 目的を検証する:自責思考でありつづける理由を見つける
- 責任の線引きをする:他責と自責の基準を明確にする
- 客観的に自分を観察する:前向きな思考や行動を促す
- 経験を糧にする術を身につける:学習のための自責思考
「知ってる」と「やってみる」には大きな壁があり、その壁を乗り越えるのにもさまざまな心理的障害が存在します。
1人で取り組むことが難しい場合は、コーチングやカウンセリングを受講してみましょう。