目標を設定したのに、最後までたどり着けないという経験はありませんか?
それは目標までの道のりが不明確なことが不安で、動きが止まってしまうことが原因かもしれません。
この原因を解消するにはスケジュール作りが有効です。
この記事では、目標にたどり着くためのスケジュールの作る方法についてお伝えしていきます。
ここで紹介する方法を取り入れて、ぜひとも目標達成を後押しするスケジュールを作ってみてください。
目標達成に重要な3つのスケジュール
目標達成を後押しするには、3つのスケジュールが必要です。
ここでは、それぞれのスケジュールについてお伝えしていきます。
スケジュール①:理想のスケジュール
理想のスケジュールとは、実現させたい理想の過ごし方です。
理想のスケジュールでは、1日・1週間・1年間を描いていきます。
例.起業して年商1千万円を稼ぐ目標に対する理想のスケジュール
・1日:朝は家族でゆっくりと朝食を食べ、昼は3時間だけ働き、夕方は趣味の時間
・1週間:週1日は家族で思い出つくり、労働は週3日、趣味に週3日を全力で
・1年:年に1度は実家に帰省し親孝行、毎年海外旅行で刺激を受ける、3ヵ月ごとにがっつり働く
理想のスケジュールを描くことで、理想と現状のギャップに気づけるようになり、効果的な目標設定をすることができます。
また、向かっている未来が明確になることで、前に進むためのモチベーションが上がり、実行力を高められるでしょう。
準備中:理想の人生
スケジュール②:熟達後のスケジュール
熟達後のスケジュールとは、スキルの向上や仕組みが完成されたときの時間配分です。
例.起業して年商1千万円を稼ぐ目標に対する熟達後のスケジュール
・1日10分で情報発信を終わらせる
・月50時間労働で月商100万円稼ぐ
理想のスケジュールは「幸せな過ごし方」に焦点を当てますが、熟達後のスケジュールは「効率化された時間の使い方」を考えます。
「今大変だけど未来は簡単になる」という希望を持つことで成長することへの意欲が高まり、スキルが不足している自分を責めることがなくなるでしょう。
準備中:自己成長とは
スケジュール③:現在のスケジュール
現在のスケジュールとは、これから取り組む必要がある具体的な予定です。
一般的なスケジュールであり、「todoリスト+実行タイミング」で予定を埋めていきます。
例.起業して年商1千万円を稼ぐ目標に対する現在のスケジュール
・3/3:プロフィールづくりの締切、夕方からAさんを取材
・3/4:執筆の締切、夕方はフットサル
・3/5:納品の締切、午後からBさんとランチ、夕方は夫とディナー
目標達成を促すスケジュールの作り方
ここでは、スケジュールを作るための具体的な手順についてお伝えしていきます。
手順①:実現したい未来を明確にする
まず最初は、自分が求める理想的な未来を描いていきます。
理想的な未来を描くことで、自分の羅針盤が作られて進む方向が明確になるからです。
目的から外れた目標達成にならないように、自分が納得できる充実した未来を検討してみてください。
また、理想的な未来を描くときは、理想のスケジュールを作ることをおすすめします。
理想のスケジュールを作ることで理想的な未来を具体化することができるため、より実感の伴った欲求となるでしょう。
準備中:理想の描き方
手順②:目標を設定する
理想を描いたら、その理想を実現するための目標を設定します。
SMRTの法則を活用することで、達成確率が高まる目標設定ができます。
例.理想:家族に安心感を与えられる自分になる
・目標①:今年の12月31日までに、起業して1千万円を稼げるようになる
・目標②:来年の3月30日までに、パートナーと月1度デートできる関係性まで修復する
・目標③:5年後の5月15日までに、週5日労働で月商100万円稼げるようになる
理想を実現するために必要な目標の数は、1つだけのときもあれば、複数個のときもあります。
複数の目標達成が必要である場合は、まずはどれから力を注ぐべきかという基準を設けて、最初に取り組む主要な目標を設定してみてください。
準備中:目標の設定方法
手順③:目標計画を立てる
目標計画とは、現在から目標が達成されるまでのシナリオのことです。
「何が達成されれば目標が達成されたと言えるのか」という目標達成の指標を明確にして、その指標を時系列順に並べていきます。
例.今年中に起業して1千万円を稼ぐ目標に対する計画
・4月:SNSのフォロワー1千人、販売導線の完成
・7月:単価30万円の商品の完成、クチコミ10件、メルマガリスト50件
・10月:商品が合計10件売れる、コンバージョン率2%、メルマガリスト200名
・12月:商品が合計20件売れる、新たな商品開発、メルマガリスト500名
目標達成を確かめるための指標のことを「KPI」と呼びます。
このKPIが分からなかったり所用時間が分からなかったりする場合は、インターネットで調べたり、既に成功している他者に聞いてみたりしてみましょう。
準備中:計画の立て方
手順④:今月の目標を設定する
行動計画をもとに、達成が必要な今月の目標を設定していきます。
今月の目標を設定するときは、次の2つの項目のバランス配分について注意してください。
- 品質を高める作業:インプットや精緻作業
- 工程を進める作業:作業を終わらせるための人多りの工程の遂行
ビジネスの初期段階では、自信のなさから品質を高める作業に時間を費やしてしまいがちです。
たとえば、次のように石橋をこれでもかと叩いてしまいます。
- 本を読み込む
- 計画を作り込む
- 何度もステップメールを修正する
しかし、自信を得るために必要なのは品質を高めることではなく、成功体験を積むことです。
「何ができて何ができないのか」というフィードバックは実践の中からでしか得られません。
限られた時間の中で、一通りの工程を遂行して自信をつけていきましょう。
準備中:自信のつけ方
手順⑤:直近1ヵ月の休日を配置する
今月の目標を設定したら、まずは今月分の休日を配置していきます。
次の2つの基準を踏まえて、休日を配置してみてください。
- 元気で働き続けられる程度の休みがある
- 目標達成に必要な労働時間が確保されている
休日に取り組みたいことは、あらかじめ決めておくとよいでしょう。
「いつの休日に何をするのか」という予定を事前に入れておくことで、面倒くさがらずに有意義な休日を過ごせるようになるためです。
準備中:元気になる方法
手順⑥:直近1ヵ月の締切と開始日を配置する
これからの1ヵ月間の内に、今月の目標を達成するために必要な以下の2つの締切を配置していきます。
- 開始締切:タスクを始める時点
- 終了締切:タスクを終わらせる時点
一般的な締切は「終了締切」です。
しかし、終了締切だけだと一夜漬けのような仕事をしてしまうため、開始締切を設定することをおすすめします。
それぞれの締切を配置したら、それらの締切を守ることで今月の目標が達成されるかを今一度確認してみてください。
手順⑦:直近1週間の1日ごとのスケジュールを作る
直近1ヵ月の休日と締切日を配置したら、最後に今週のスケジュールを1日ごとに作っていきます。
1日のスケジュールを作るには、次の手順がおすすめです。
- 今週の目標を設定する
- 今週のタスクを全て書き出す
- 1日ごとにタスクを振り分ける
- 1日を1時間ごとに刻んで、タスクを割り振る
- このスケジュールで今週の目標が達成されるかを確認する
このとき初めて取りかかるタスクがある場合は、「熟達後のスケジュール」も用意してみてください。
「今はこれくらい時間を要するけど、将来的にはこの程度の時間でタスクを終わらせるだろう」という希望となる見通しが立つことで、スキルの成長に焦点が当たり実行意欲を高められるためです。
スケジュール作りのコツ5選
ここでは、自分に合ったスケジュールを作るためのコツをお伝えしていきます。
ここで紹介するコツを押さえることで、目標達成確率をより高められるでしょう。
コツ①:タスクを分類する
1日中通して集中することは難しいため、タスクを次のように分類することをおすすめします。
- 頭を酷使するタスク:計画策定、セールスなど
- 頭を酷使しないタスク:掃除、情報収集、会議、休憩など
頭を酷使するタスクの特徴は、1人での実行が必要であり、集中力と生産性が強く関係していることです。
このようなタスクは、1日のうちに最も力を発揮できる時間帯に配置することで、作業効率を高められます。
対して頭を酷使しないタスクの特徴は、集中力が欠けていてもタスクを進められることです。
疲れていてもそれなりの成果を出せるタスクであるため、頭を酷使するタスクの前後に入れるとよいでしょう。
コツ②:タスクを細分化する
スケジュールに書き込むタスクは、細分化することで実行しやすくなります。
何をするかで悩む必要がなくなり、スムーズに行動できるようになるためです。
例.SNS集客に成功するための情報収集をしたい
・漠然としたタスク:情報を集める
・細分化されたタスク:〇〇という本を読む→実践→課題を見つける
細分化の基準は、行動を具体的にイメージできることです。
次の4つを明確にするように、タスクを細分化してみてください。
- どういう要素を
- どういう手順で
- いつ/何を/どのくらい実行すると
- 何が達成されるのか
コツ③:バッファを組み込む
バッファとは、余白や余裕という意味です。
たとえば、6時間で終わるタスクであれば、バッファを組み込んで7時間かかると考えていきます。
バッファを組み込む理由は、次のような予想外の事態に対応するためです。
- 自分の集中力のブレ
- 予想以上のタスクの難しさ
- 突発的なタスクが割り込み
不確実性に備えることが、よいスケジュール作りには欠かせません。
ただし、バッファを多く組み込みすぎることは、計画自体が遅れる原因になるため注意してください。
適切なバッファを考えるための方法として、以下のwebサイトを参考にするとよいかもしれません。
参考記事:https://zenn.dev/manabuyasuda/articles/c70871bb4d38e4
コツ④:見積もり力を身につける
見積もり力とは、作業に必要な時間を予測する能力のことです。
見積もり力が低すぎると、計画が後ろ倒れになる原因になります。
見積もり力を身につけるためには、次の方法をお試しください。
- フェルミ推定を活用する
- 一般的な作業時間を調べる
- 作業を分解して1つずつ見積もる
- 実際に1割を実行してから見積もる
- 自分が実施した作業の所要時間を記録する
コツ⑤:他者にフィードバックをもらう
スケジュールを立てたら、それを他者に評価してもらってみてください。
すでに成功している人のほうが効率的な手順を知っていたり、見積もり力が高かったりするためです。
特に初めて挑戦する目標やタスクである場合、でたらめな計画になりがちです。
自分の計画を信じられないことは、不安や焦りを助長させて動きを止める原因になります。
「これで大丈夫」という保証を先行く人からもらうための行動に取り組んでみてください。
準備中:アドバイスを受け取れない人の心理とは
目標達成にスケジュール作りが有効な3つの理由
スケジュールを作ることは、目標達成確率を高めます。
ここでは、目標達成とスケジュールの関係性についてお伝えしていきます。
有効な理由①:実行力が高まる
スケジュールを作ることで、目標達成のための行動を促せます。
行動を動機づける次の3つの要素が、スケジュールを作ることで補われるためです。
- いつ→緊急度
- なにをすべきか→自己効力感
- その結果どうなるのか→重要度
計画を実行できないときは、この3つの要素のどれが欠けているのかを確かめてみてください。
その要素を補えるようなスケジュールに調整することで、モチベーションと実行力が高まります。
準備中:モチベーションの高め方
有効な理由②:予想外の事態に気づける
予想外の事態とは、期日までに目標が達成されない要因のことです。
目標達成の道のりでは、次のような予想外の事態に陥ることがよく起きます。
- 目標のトラブル:抵抗感のある目標、理想と目標の不一致
- 計画のトラブル:ストーリーが崩れた計画、計画の遅れ
- 実行のトラブル:実行への抵抗感、実行の遅れ
予想外の事態は、目標達成のためのレールから外れてしまう原因です。
そのため、いち早くその原因に気づき、対処することが求められます。
もっとも簡単に予想外の事態に気づく方法は、計画の進捗を確かめることです。
進捗が遅れている場合は、何かしらの予想外の事態が生じている可能性が考えられます。
準備中:納得できないと先に進めない
有効な理由③:進んでいる安心感を得られる
継続への不安を解消するためには、スケジュール通りに行動することが有効です。
成功までのストーリーを進められているという感覚によって、前進している安心感が得られるためです。
ただし、この安心感は計画への信用が必要不可欠であり、計画を信用できないと不安は払拭されません。
自分の計画を信じるために他者からフィードバックをもらったり、定期的な修正をしたりすることをおすすめします。
準備中:不安や恐怖をエネルギーへと変える方法
スケジュールをもっと効果的に活用する5つの工夫
ここでは、作ったスケジュールを効果的に活用するための工夫をお伝えしていきます。
工夫①:ルールを作る
スケジュールにおけるルールを作ることで、次のメリットを得られます。
- 予想外の事態を引き起こす可能性を下げられる
- 予想外の事態が起きても少ない労力で対処できるようになる
このようなメリットを得るためには、次のようなことに関するルールを作るとよいでしょう。
- スケジュール以外の事案が発生したときの対応
- スケジュールよりも早くタスクが終わったときの対応
- スケジュール通りにタスクが終わらなかったときの対応
これらのルールを作り込むためには、試行錯誤が欠かせません。
次のことを記録して、ルールを精緻化していってください。
- どういう事態に
- どういう行動をして
- どういう結果になり
- 次はどうしてみるか
工夫②:定期的に振り返る
スケジュールをもとに定期的に振り返ることで、学習を促すことができます。
具体的には、次のような振り返りをするとよいでしょう。
- どんな挑戦をして、どんな学びや気づきがあったのか
- 今回のスケジュールは、どれほど順調でその要因は何か
- よりよいスケジュールを作るには、次はどんなことを試したらよさそうか
目標達成を目指しながら成長を促すことで、より大きな理想を実現できるようになります。
自己成長には振り返りが特に重要なので、スケジュールを確認しながら経験した内容を定期的に振り返ってみてください。
準備中:振り返りの方法
工夫③:強制力を活用する
スケジュールを実行する意欲を高めるためには、行動を促すような強制力を散りばめることが有効です。
「今すぐやらなきゃ」と思えるほど、実行意欲が高まります。
次のことを検討して、行動を促す強制力を設定してみてください。
- その行動を止める要因は何か
- 何があったらその行動にやる気が出るのか
- 何があったらその行動をやらなければならないと感じるのか
準備中:面倒くさいの克服方法
工夫④:自己管理を徹底する
目標達成確率を高めるためには、自己管理を徹底する必要があります。
元気であるほど、日々の生産性や行動意欲が高まるためです。
計画やスケジュールが完璧でも、それを実行する自分を管理できていないと、目標達成が困難になります。
少しでも目標達成確率を高めるためにも、心と身体を元気にするための工夫をしてみてください。
工夫⑤:スケジュールを確認する習慣をつくる
スケジュールを作ったら、それを朝晩毎日確認するようにしましょう。
「今週の目標」と「進捗状況」を把握することで、タスクへのモチベーションが高まるためです。
確認するタイミングごとに、次のことを検討してみてください。
- 朝確認するとき:昨日は何ができたか、今日は何をすべきか
- 夜確認するとき:今日でどこまで進んだか、明日は何をすべきか
準備中:習慣化の方法
スケジュール作りのQ&A
ここでは、スケジュールに関する悩みやすいケースについてお伝えしていきます。
Q①:途中でモチベーションが尽きる
スケジュールの遂行にモチベーションが続かないときは、次の3つの方法が有効です。
- モチベーション源の量を増やす
- 報酬感を深く味わう工夫をする
- モチベーションに振り回されずに実行できるようになる
目標達成においてもっとも重要なことは、モチベーションに振り回されないことです。
やる気が湧かない状態でも動けるようになることで、計画を安定して前に進められるようになります。
準備中:継続の方法
Q②:スケジュール作りが面倒くさい
スケジュール作りが面倒くさいという場合は、次の5つの方法が有効です。
- 面倒くさいへの対処スキルを高める
- スケジュール作りのメリットを理解する
- 他者にスケジュール作りを支援してもらう
- スケジュールを作ることを他者に宣言する
- スケジュールを確認してもらうことを先に約束する
面倒くさいの中には、さまざまな心理的な抵抗感が隠れています。
その心理的な抵抗感と向き合いながら目標達成をしたい場合は、コーチングを受講してみてください。
準備中:目標達成にコーチングが有効な5つの理由
Q③:スケジュールに縛られている感覚が苦しい
スケジュールによる束縛感を感じる場合は、次の4つの方法が有効です。
- バッファを多く組み込む
- そもそもの動機を思い出す
- 束縛感を感じる要因と理想を明確にする
- 1日単位ではなく1週間単位の目標達成を意識する
「やらされている」「自由がない」という感覚から束縛感が生じます。
自分にとっての自由とは何かを考えることは、この束縛感を取り払う重要な手がかりになるでしょう。
準備中:仕事におけるやらされている感の解消方法
Q④:スケジュール通りにタスクを終えられない
スケジュール通りにタスクが終わらない場合は、次の3つの方法が役立ちます。
- 見積もり力を養う
- 自己管理能力を養う
- 締切を守る決断をする
締切を守る必要性に納得していないと、締切を先延ばしにしやすい傾向があります。
そのようなときは締切を先延ばしにする理由と願望を明らかにすることが、締切の先延ばし対策として有効になるでしょう。
準備中:先延ばし癖
Q⑤:作ったスケジュールが正しいのか不安になる
スケジュールに不安がある場合は、次の3つの方法が有効です。
- 目標達成のマインドを整える
- 第三者にチェックしてもらう
- 定期的に振り返り修正をおこなう
「成功しなければ」という焦りが強まることで不安感が増大します。
しかし目標達成において、必ず成功する方法は存在しません。
そのため、計画やスケジュールは仮説であると認識し、その仮説を検証をすることに焦点を当ててみてください。
結果ではなく過程を楽しめるようになれば、スケジュールへの不安感を和らげることができるでしょう。
準備中:焦りの解消方法
まとめ
目標達成を後押しするスケジュールを作るには、目標達成に必要な条件を満たすための締切を配置することが重要です。
また、そのスケジュールが机上の空論にならないように、自分が実行できるペースに振り分ける必要があるでしょう。
いずれにしても、自分なりのスケジュールを作るためには、何度も試行錯誤することが欠かせません。
今回紹介した方法を取り入れて、ぜひとも自分なりのスケジュールを作れるように技術を磨いてみてください。