個人でビジネスを長く続けるには、多くの問題を解決していかなくてはなりません。
しかし、どのように解決をすればよいのかを親身になって教えてくれる人は滅多におらず、ノウハウも少ない中で自分1人で解決することが必要です。
問題に行き詰まりを感じて、前になかなか進展しない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、個人ビジネスにおける問題解決の基本的な流れについてお伝えしていきます。
問題に行き詰っているときはこの基本の流れに立ち戻って、1つひとつを丁寧に実行してみてください。
目標・問題・課題の違い
ここでは、目標・問題・課題の違いについてお伝えしていきます。
これらの違いを把握しておくことで、自分が何に躓いているのかを見つけやすくなります。
違い①:目標とはたどり着きたい地点
目標とは、自分または他者が設定した到着地点のことです。
目標は成果物で設定されることが多く、「年商1千万円」「5kgの減量」などが挙げられます。
目標の設定方法によって達成確率が変わります。
達成確率を上げるためにも、目標を設定するときは次のことに気を付けてみてください。
- SMARTの法則が活用されているか
- 目標達成しても不都合は生じないか
- 目標達成することに高揚感は感じるか
- 目標の難易度は難しすぎでも簡単すぎでもないか
準備中:目標の設定方法
違い②:問題とはたどり着くことを阻害する要因
問題とは、理想と現状とを隔てている要因のことです。
目標達成を目指す過程においては、目標を達成した状態が理想です。
問題は探そうと思えばいくらでも見つけることができ、何から手を付けるかを判断しなければなりません。
目先の問題ばかりに気を取られていると、本当に重要な問題に手を付けられず、いつまで経っても理想を実現できないためです。
例.「1千万稼ぎたいけど稼げない」という状態の問題
・元気がない
・パートナーとの不仲
・作業量が圧倒的に少ない
・マーケティング能力が低い
・お金を受け取ることに抵抗感がある
違い③:課題とは理想にたどり着くために必要な問題の要素
目標達成に深く関わっている問題の解決すべき要素が課題です。
ただし、問題がかならずしも現在の自分が解決できるものであるとは限りません。
たとえば「起業して1千万円稼ぎたい」という目標において、「学歴」は自分のコントロール外であり、課題としては非効果的です。
この場合は「信頼されやすい仕組み作り」というような、自分がコントロール可能な課題に変換することで問題解決が捗るようになります。
例.
・目標:SNSマーケティングで売上UP
・問題:フォロワーが増えない
・課題:ターゲットが求める情報の提供
問題解決の基本的な8つの流れ
問題解決をするには、次の4つの手順を踏むことが有効です。
- 問題の明確化
- 原因分析
- 仮説構築
- 実行と修正
ここでは、これら4つの手順をさらに細分化して、8つの工程にしてお伝えしていきます。
流れ①:問題の明確化
問題解決の最初のステップは、問題を見つけて分類することです。
問題があるからといって問題に気づけるわけでもなく、全ての問題が等しく重要であるわけでもないためです。
問題に気づくには、次の2つのシグナルを活用しましょう。
- 直感的なシグナル:違和感、変な気分、地に足がついていない感覚
- 損失としてのシグナル:実損、進捗の遅れ、他者からのフィードバック
問題に気づいたら優先順位を付けるために、その問題を次の2つの視点から分類します。
- どんな問題なのか:トラブル系の問題 or 達成系の問題
- 本当に問題なのか:その問題を解決する必要はあるのか?目標との関連度は?
【問題の種類】
- トラブル系の問題:クレームやご発注のような緊急度の高い問題のこと。問題に対して「対処」と「対策」のどちらを優先しておこなうべきかを判断しましょう
- 達成系の問題:目標達成をするために乗り越えるべき問題のこと。「SNS集客」という目標に対して、「継続できない」「方法がわからない」などが達成系の問題になります
例.セールスの営業成績UPが目標
①問題に気づく:計画の進捗が遅れている
②どんな問題か:達成系の問題、接触人数が増えたけど成約数が少ない
③本当に問題か:これは優先的に解決しないとならない問題である
準備中:360度フィードバックとは
流れ②:理想の明確化
理想の明確化では、何があったら問題を解決したと言えるのかを検討していきます。
考えたいことは次の2つです。
- 理想の状態:本当はどうなってほしいのか?
- 合格の基準:最低でもどうなったらよいのか?
問題に対する理想を明確にしないと、場当たり的な解決を目指してしまい、同じ問題が何度も立ち塞がることになります。
たとえばSNS集客が怖いからといってSNS集客を外注しても、今度はセミナーが怖くて立ち止まるかもしれません。
しかし、この問題に対する理想が「感じたことを発信できるビジネスマンになりたい」だと分かっていたら、「情報発信することへの恐怖」を解決する必要があることに気づけるでしょう。
問題への理想を明確にすることで視野が広がり、本当に解決すべき問題を見つけられます。
問題が立ち塞がったら、その問題における理想の着地点を探してみてください。
例.セールスの営業成績UPが目標
・問題:成約率が低いこと
・理想の状態:セールスした全ての人が笑顔で買って「買ってよかった」と言ってくれる
・合格の基準:自社の営業トップが成約率40%だから、30%超えたらいいかも
・誤った問題解決:売った後のことは関係ないからダマしてでも売ろう
準備中:理想の描き方
流れ③:原因の特定
原因の特定では、現状と理想のギャップについて検討していきます。
考えたいことは次の3つです。
- 理想と現状の一致度:現在は何%の理想を実現しているのか
- 一致している要因:理想と現状が一致している要因は何か
- 一致していない要因:理想と現状が一致していない要因は何か
問題の原因を特定するとき、改善すべき点ばかりに注目しないように気を付けてください。
改善すべき点に注目することは、行動欲を落とさせるとともに、視野を狭める原因になるためです。
どのような問題が生じても、できている部分があるはずなので、まずは何がどのくらいできているのかを認めることから始めましょう。
その土台を築いたら問題の原因を探求していきます。
ただし、「現状を引き起こす原因の解決」ではなく「何を解決したら理想に近づくのか」を考えることが重要です。
その前提のもと、次のようなフレームワークを活用して理想の実現を阻んでいる障害を見つけていきましょう。
- 5W1H:いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのようにで問題を分析する
- コホート分析:時間経過に伴う行動の変化を分析する
- なぜなぜ分析:問題に対してなぜ起きたのかを繰り返し自問自答する
- ロジックツリー:具体化と抽象化により論理を整理する
例.セールスの営業成績UPが目標
・問題:成約率が低いこと
・理想の状態:セールスした全ての人が笑顔で買って「買ってよかった」と言ってくれる
・理想と現状の一致度:10%かな。笑顔で買ってくれる人の割合がそのぐらい
・一致している要因:お客様の望みが明確なときはうまくできている
・一致していない要因:お客様への対応能力が低い
流れ④:課題の設定
課題の設定では、課題の決定と成功基準を明確にしていきます。
- 課題の決定:問題を解決するための要素
- 成功基準:決定した課題における最低限の成功
重要な問題における重要な要因が、設定すべき課題です。
自分が注げるリソースで最大限の成果が得られそうな問題の要因を見つけてください。
課題の成功基準は、「何があったらその原因が解決できたと言えるのか?」の答えです。
「減量したいが体力がなくてウォーキングができない」という原因なら、次のような成功基準が挙げられます。
- 今の自分でも継続できる運動を見つかる
- 30分のウォーキングをしても疲れなくなる
- 疲れ切っても問題ないようなスケジュールで過ごせる
例.セールスの営業成績UPが目標
・問題:成約率が低いこと
・課題:AパターンだけではなくBパターンのお客様の望みも明確にすること
・成功基準:Bパターンのお客様の成約率が30%超えること
流れ⑤:解決策を立てる
ここでは、設定した課題を解消するための計画を練ります。
計画を練るためには、次のものが必要です。
- 方法:課題解消に必要な論理
- 手順:課題解消をするための具体的な行動の流れ
- マインド:抵抗感なく手順を実行するための信念
- 評価シート:方法の効果を検証するための基準
- スケジュール:手順の実行日を記入した予定表
課題を解消するための方法を探すときは、締切を設けて情報収集をしましょう。
本を読む、youtubeやSNSを見るなどが挙げられますが、最も効果的な情報の集め方は既に成功している人に尋ねることです。
尋ねるだけなら無料ですので、あまり期待せずにどうしたらよいのかを聞いてみてください。
ただし、成功率が100%の方法を探すことには注意が必要です。
恐れから完璧主義的になり絶対に成功する方法を探しがちですが、時間とお金を浪費するだけになります。
締切日までに集められた方法の中から、もっとも成功しやすそうなものを選んで、課題の解決を目指しましょう。
例.セールスの営業成績UPが目標
・問題:成約率が低いこと
・課題:Bパターンのお客様の望みも明確にすること
・方法:お客様の関心ごとを重点的に聞き、そこから願望を見つける
・手順:お客様に接触→タイプ分け→Bタイプのときに今回の方法を試す→効果測定
・マインド:仮説の検証をするだけ、失敗したら新たな課題が見つかるだけ
・評価シート:関係構築→望みの明確化→提案→制約の順で評価していく
・スケジュール:今あるお客様リストを明日中にタイプ分けして、明後日には仮説検証に移り、2週間後までに15人に試す
準備中:理想のスケジュールの立て方
流れ⑥:失敗パターンの想定・対策
立てた計画が失敗するパターンを想定し、対策を練ります。
複数の失敗への対策を事前にすることで、必要な試行錯誤の回数が減って、計画の遂行速度が早まるためです。
失敗パターンを想定するには、次の問いに答えてみてください。
- 今までの自分だったらどんな未来になるだろう?
- 同じ挑戦をした人はどんな失敗に苦しんだだろう?
- 成功した自分だったら今の自分になんてアドバイスするだろう?
例.セールスの営業成績UPが目標
・問題:成約率が低いこと
・課題:Bパターンのお客様の望みも明確にすること
・方法:お客様の関心ごとを重点的に聞き、そこから願望を見つける
・失敗①:いつも通りの方法を実施してしまう→台本を作る
・失敗②:数回の失敗であきらめる→15回は無心で頑張ると決める
・失敗③:強引に誘導してしまう→お客様の関心ごとの話題に持っていく方法をつくる
準備中:成功や成長に欠かせないマインドとは
流れ⑦:解決策の実施
ここでようやく、課題を解決するための行動を実施していきます。
どれほど綿密に分析・情報収集・計画立てをしても、実行をしなければ問題は解決しません。
ここまでの過程を無駄にしないためにも、着実に計画を実行していきましょう。
しかし、ダイエットや受験勉強でも分かるとおり、実行すること・実行を継続することは非常に困難です。
羞恥心・めんどくさい・不安や恐怖などのさまざまな感情が、実行することを阻みます。
計画を途中で投げ出してしまう場合は、感情と向き合うためにもコーチングのような内省と実行を促す支援を受けてみてください。
準備中:目標達成にコーチングが有効な5つの理由
流れ⑧:結果の検証と修正
実行内容を振り返り、計画を修正していきます。
実行することで得た情報を活用して、もとの計画をよりよいものにするためです。
優れた計画を立てられたと感じても、実際には穴がたくさんあり成功確率は30%にも満たないことがほとんどです。
実行して自分ならではの方法に修正していき、成功確率を徐々に上げていきましょう。
「計画→実行→検証→修正」というPDCAサイクルを回せば回すほど成功確率が高まります。
計画の期間にもよりますが、どのような期間においても最低3回はこの作業をおこなってみてください。
準備中:振り返りの方法
問題解決能力が向上するコツ4選
ここでは、問題解決能力を向上するためのコツをお伝えしていきます。
コツ①:実行力を高めよう
実行力が高ければ高いほど、問題を解決できる可能性が高まります。
どれほどずさんな計画でも、PDCAを回すことで確実に成果に近づけるためです。
実行力が高い状態とは、次の2つのことです。
- 計画を遂行できる
- 計画を遂行する速度が早い
どれほど情報を集めて綿密に計画を立てても、実行力が低すぎると問題を何も解決できません。
現状・理想・原因を分析して仮説を構築することも重要ですが、問題解決においてもっとも重要なことは実行することです。
難しい目標に挑戦して、そこに生じる障害を乗り越えていくことで、実行力は高まっていきます。
実行力の低さに気づいたら、精神的な成長を促すことを目指してみてください。
準備中:精神的な成長を遂げる5ステップ
コツ②:問題解決を繰り返そう
問題解決の経験を増やすことで、問題解決に必要な思考やスキルが高まります。
仕事の重要な問題だけではなく、日常に生じている問題を意図的に解決してみてください。
具体的には、次の目標に取り組むことをおすすめします。
- 人間関係を良好にする
- 対戦ゲームでの高みを目指す
- 自分のコンディションを良好にする
コツ③:すべての工程で情報収集をしよう
問題解決の工程の質を高める術を身につけることで、視野が広がり自分1人でおこなうよりも数段レベルの高い問題解決をおこなえます。
各工程の質を高める方法として、たとえば以下のことに対する情報収集を試してみてください。
- 問題の明確化→今の自分が解決すべき問題のヒントを収集する
- 理想の明確化→自分にとっての理想を見つけるためのヒントを収集する
- 原因の特定→原因を特定するためのヒントを収集する
- 課題の設定→原因を解消するための課題を特定するためのヒントを収集する
- 解決策を立てる→解決するための仮説を構築するためのヒントを収集する
- 失敗パターンの想定・対策→ありがちな失敗要因を収集する
- 解決策の実施→実行の落とし穴を収集する
- 結果の検証と修正→検証方法や検証頻度を決めるためのヒントを収集する
情報源は大きく分けて、「自分」「他者」の2つがあります。
どちらか一方に偏るのではなく、どちらの情報源からも収集するようにしましょう。
準備中:情報収集の種類
コツ④:失敗した原因は論理と行動で分類しよう
振り返り方によっては、すべての工程が台無しになってしまうことがあります。
「失敗して成果が出てないからこの方法は間違っている」というような、直感的な判断を下してしまうようなケースです。
細かい分析は難しいので、最低でも次の2つのうちのどちらが原因なのかを明確にしてみてください。
- 方法の問題:実行内容を変える必要がある
- スキルの問題:実行の練度を高める必要がある
方法の問題である場合は、新しい方法を試すか、今ある方法を修正するかの2つの選択肢があります。
スキルの問題ならば、練度を高めるための方法と、それは期限内に可能なのかを検討する必要があるでしょう。
自分1人では分析が難しい場合は、すでに成功している他者に尋ねてみることをおすすめします。
準備中:アドバイスを受け取れない人の心理とは
問題解決の失敗パターン5選
ここでは、問題解決のよくある失敗パターンをお伝えしていきます。
パターン①:視野が狭い
視野が狭いことによる失敗とは、思いつきや先入観を頼りに問題解決に取り組むことです。
具体的には、次のようなケースが挙げられます。
- HOWから考える
- 複数の仮説を立てない
- 効果の薄い方法を続ける
- 1つの情報源だけの情報収集で終える
- 他者から見ると明らかにおかしい方法を信じる
- 問題ばかり見てどんな結末を望んでいるのかを把握していない
視野が狭い状態は白黒思考になりやすく、いつもと変わらない行動、もしくは突飛すぎる行動のいずれかを採用してしまいがちです。
たとえば「塾の生徒を増やすこと」から「SNSでバズること」に目的がすり替わり、趣味やエロなどの投稿でフォロワー稼ぎをすることも視野の狭さが原因だといえます。
視野を広げるには自分の理想を土台にして、その理想を実現するための仮説をいくつも立てることが有効です。
そのためにも幅広い情報源から情報を集めて、1つの方法に固執しないように意識してみてください。
パターン②:選んだ方法を疑う
目先の方法を疑い、視野を広げて多様な可能性を見つけることは重要です。
しかし、そこから方法を選び実行するときは、今度はその選んだ方法だけを一旦信じなければなりません。
「どうせこの方法は間違っている」よりも「この方法なら成果を得られる」と信じたほうが、よい成果を得られやすいためです。
一度選んだら検証するまでは信じ続けてみてください。
これはコンサルに教わるときも同様で、その人に教わると決めたなら、その人が伝える方法やコツはすべて正しいという前提のもと実行してみましょう。
準備中:教わる姿勢
パターン③:小さな成功でやめる
問題解決には、大きく分けて次の2つのフェーズがあります。
- 試作段階:効果がある方法を模索して検証する
- 継続段階:効果がある方法を修正しながら実行しつづける
よくある失敗として、小さな成功でやめてしまうことが挙げられます。
ゼロからのスタートはとてもワクワクして楽しいのですが、ある程度効果があると分かった途端に冷めてしまい行動欲が消失してしまうケースです。
その結果、本当に解決したかった問題は変わらず、またもとの不満な状態に戻ってしまいます。
ダイエット・人間関係・ビジネスにかかわらずすべての問題解決は、継続段階を疎かにして失敗しやすいです。
特に長期的に取り組むことが必要な問題では、問題解決自体に飽きない工夫も施すようにしてみてください。
準備中:継続の方法
パターン④:「でも」に振り回される
いろいろ調べて信じられる方法を見つけたとしても、「でも」と実行にブレーキがかかることがあります。
たとえばSNS集客を始めるときは、以下のような「でも」に振り回されるでしょう。
- でも、商品に自信がない
- でも、継続できる自信がない
- でも、友人に変に思われたらどうしよう
- でも、批判やクレームがついたらどうしよう
- でも、フォロワーが増えなかったらどうしよう
実行をするときは、必ずといってよいほど不安や恐怖によって行動が阻害されます。
「でも」と言いたくなったら、自分が不安や恐れを抱いていると認識して、1つひとつの「でも」と向き合ってみてください。
ただし、どの「でも」も実際に検証しなければ乗り越えられません。
商品に自信がないのであれば、実際に商品を売ってお客様からよい感想をもらえるまで、問題は解決しないのです。
「でも」について考えるだけではなく、その「でも」を払拭できる行動は何なのかも合わせて検討して実行してみましょう。
準備中:不安や恐怖をエネルギーへと変える方法
パターン⑤:他者に解決を委ねようとする
自分が直接的に手を出さずに、問題が解決されることを待つという失敗パターンがあります。
具体的には、次のようなケースです。
- 文句だけ言うが行動はしない
- 時間が勝手に解決するだろうと放置する
問題が勝手に解決されることはありますが、それでは何度も同じ問題に躓くことになります。
「夫婦喧嘩したからほとぼりが冷めるまで近づかない」という選択は、相手の怒りを収める効果があるかもしれませんが、きっと同じような喧嘩を繰り返すことになるでしょう。
他者や時間に問題解決を委ねる行為の多くは、本当に解決すべき問題を解消することには役立ちません。
他者や時間に問題解決を委ねるときは、次のいずれの動機なのかを明確にして、その後の未来を想像してみてください。
- 一旦放置すべき:今は冷静さを失っているから後で対処しよう
- 最も効果的:自分より適した人物がいるからその人に任せよう
- 関わりたくない:この問題のことを考えたくないから自分は手をひこう
準備中:他責思考の直し方
問題解決の3つの自己投資先
ここでは、問題解決に役立つ自己投資先についてお伝えしていきます。
自己投資①:書籍
最もコストパフォーマンスに優れた自己投資が、本を読むことです。
ビジネス系の書籍には大きく分けて「新書」と「専門書」があります。
- 新書:専門家が一般向けに書いた本
- 専門書:専門家が専門家向けに書いた本
新書は知識の幅を広げることに、専門書は知識を深めることに役立ちます。
問題解決には知識の幅も深さも大切ですので、新書も専門書も満遍なく読んでみてください。
自己投資②:コーチング
コーチングとは、問題解決、目標達成、理想の実現を支援する技術のことです。
対等な関係による対話ベースの支援方法が特徴的で、マネジメント手法としても取り入れられています。
2022年にはコーチング企業が上場しており、日本に浸透しつつある比較的新しい支援技術です。
問題解決において、コーチングではアドバイスはせずに、質問によって相談者が視野を広く保たせながら、問題を解決する過程を支援します。
次のような状況に当てはまる場合は、コーチングを受けてみるとよいかもしれません。
- 継続できない
- 実行が疎かになる
- 問題解決が苦しく感じる
- 問題を解決したけど苦しいまま
- やらされている感がなくならない
準備中:コーチングとは
自己投資③:コンサルティング
コンサルティングとは、相談者の現状を分析し、成果を得るための過程を提示する支援技術のことです。
指導による支援が特徴的で、学校や会社など日本では広く広まっている一般的な指導方法だといえるでしょう。
問題解決において、本来ならば自分で仮説構築をしなければなりません。
しかしコンサルティングは高い専門性を使ってその工程を請け負うため、自分で仮説を構築するよりも高い成功確率の方法論が得られます。
そういう意味では、コンサルティングはタイムパフォーマンスの優れた商品だと言えるかもしれません。
「この人の言うことなら信じられる!」という人に出会えたならば、その人にコンサルティングを依頼してみてはいかがでしょうか。
準備中:コンサルとコーチの違い
まとめ
問題解決をするには、次の4つの手順を踏むことが有効です。
- 問題の明確化
- 原因分析
- 仮説構築
- 実行
今回はこの4つの手順をさらに細かく分けて、8つの手順にしてお伝えしました。
問題解決に行き詰ったら、8つの手順に立ち戻って丁寧にそれぞれを実行してみてください。
1人で問題解決できそうにないならば、コンサルやコーチングを受講してみるとよいでしょう。
お金がかかるかもしれませんが、1人で悶々と時間を消費するよりも、より前向きに問題解決に臨めるはずです。
準備中:成長を加速するための自己投資先とは