「成長したいのに、周りに参考になる人がいない」
「目標はあるけど、どんな計画を立てるべきかが分からない」
このような成長や目標についての悩みに対しては、ロールモデルを設定して活用することが効果的です。
しかし、単に憧れる人をロールモデルに設定していたり、設定しただけで何の活用もしていなかったりすると、ロールモデルを設定することがむしろ成長を妨げてしまいます。
なぜなら、ロールモデルと自分とを比較することで、自己否定や他責思考が強まってしまうためです。
この記事では、効果的なロールモデルの見つけ方についてお伝えしていきます。
ロールモデルの探し方や活用方法も紹介していくので、ぜひとも一読してみてください。
ロールモデルの見つけ方5STEP
ロールモデルとは、自分の人生や目標において手本となるような人物のことです。
ここでは、ロールモデルを見つけるための手順についてお伝えしていきます。
STEP①:理想を描く
ロールモデルを見つけ出す前に、まずは自分が求める理想的な未来を明確にしましょう。
ロールモデルを設定する目的は、自分の理想を叶えるために必要な思考パターンや行動パターンを身につけることだからです。
理想を考えるときは、次の2つの方法で検討します。
- 時間経過による理想的な未来:1年後・3年後・10年後などの時間が経過した地点の状態
- 目標達成による理想的な未来:目標やプロジェクトなどの目指すものが終了した地点の状態
理想的な未来を明確にする際は、「その状態になりたい!」と思える未来を見つけてみてください。
ただし、その過程にある努力やリスクを考慮してしまうと気持ちが萎えてしまうので、求める結果だけを考えることをおすすめします。
例.自己成長を促したい場合
×これからなにをしたいか?
〇3年後にどうなっていたいかな?
例.人生の方向性を見つけたい
×好きなことはなんだろう?
〇人生の最期はどんな感情を味わっていたいかな?
準備中:理想の未来
STEP②:自己理解を深める
理想を明確にしたら、その理想を実現するために必要な自分の情報を見つけていきます。
具体的には、強み・弱み、リソース、動機、習慣などが挙げられるでしょう。
自己理解を深めるには、次のような方法が考えられます。
- 自己分析ツールを活用する
- 過去の成功体験とその過程を分析する
- 過去の失敗体験とその過程を分析する
叶えたい理想が現在の延長線上にない場合は、新たな思考や行動のパターンを作り出す必要があります。
次のことを考えながら自己理解を深めて、自分にとっての重要な情報と課題を探してみてください。
- なにが現状を作り出しているのか
- なにを活かしたり対策をしたりしたら今とは異なる結果を手に入れられるのか
準備中:延長線上の未来を描く方法
STEP③:憧れる人をピックアップする
次は、憧れる人を複数人ピックアップしていきます。
最低でも10人、できれば30人の憧れる人を列挙していきましょう。
なかなか思いつかないときは、次のように検討してみてください。
- 属性で考える:過去の偉人、親など
- 役割で考える:先生、部長、社長、親など
- 特性で考える:強み、弱み、動機など
- 結果で考える:お金持ち、社長、幸せな家庭を築いている親など
多くの憧れる人を列挙するために重要なのは、憧れる人を選ぶ際の基準です。
「この人に憧れる!」という判断基準では、数人しかピックアップできないかもしれません。
「この人の〇〇だけは憧れる(尊敬する)」というように一部の特徴で判断することで、たとえ嫌いな人でも憧れる人としてピックアップできます。
STEP④:憧れる人を分析する
憧れる人を列挙したら、憧れる人をそれぞれ分析していきます。
列挙した人々のどの部分に憧れて、どの部分は嫌だと感じたのかを明確にしていきましょう。
具体的には、次の要素を検討していきます。
- 背景
- 価値観
- キャリア
- 強み/弱み
- 人生の流れ
- 行動パターン
- 思考パターン
人によってその人物への評価や意味づけは異なります。
自分なりの意味づけによる評価で、各々の人物を分析していってください。
STEP⑤:ロールモデルを設定する
ここでようやくロールモデルを設定します。
ロールモデルは1人でもよいのですが、可能ならば複数人設定するようにしましょう。
なぜなら、完璧な人間は存在せず、次のように得手不得手が人によって異なるためです。
- 仕事はしっかりこなすのに、家庭を気にかけない人
- 自分の意見を主張できるが、他人の意見に興味がない人
自分の理想的な未来に活かせそうな人物の特徴をピックアップして、部分的なロールモデルとして活用してみてください。
いきなり複数人のロールモデルを模倣することは難しいため、優先順位をつけることをおすすめします。
準備中:目標の設定方法
効果的なロールモデルになる3つの要件
ここでは、効果的なロールモデルを設定するための要件をお伝えしていきます。
あなたが設定したロールモデルが、3つの要件に当てはまっているのかを確認してみてください。
要件①:自分が持つ特性に似ていること
自分と似た特性を持つ人ほど、ロールモデルとして効果的な活用ができます。
たとえば、あなたの身長が低いならば、身長が高い人よりも低い人をロールモデルにしたほうが参考になりやすいということです。
ただし、身長のような外見的な特性ではなく、戦略性やリーダーシップの取り方などの内面的な特性を参考にする場合は注意してください。
内面的な特性はそれが生まれ持った資質なのか、育まれたスキルなのかが分かりづらいためです。
スキルが未熟なだけであれば習熟させればよいのですが、それが生まれ持った資質による違いである場合は非効果的な努力へとつながってしまいます。
設定したいロールモデルを見つけたら、次の2つのことについて検討してみてください。
- 重要な特性は似ているのか
- 差分は努力で埋められるのか
準備中:精神的な成長を遂げる5ステップ
要件②:自分が持つリソースと似ていること
自分と似たリソースを持つ人ほど、ロールモデルとして効果的な活用ができます。
リソースとは、次のような自分が所有する利用可能な資源のことです。
- お金
- 時間
- 人脈
- 環境
- 経験
- 実績
- スキル
たとえば、あなたに使える予算が少ないときは、予算が多い人の思考や行動はなんの参考にもならないかもしれません。
そこにある不安や恐怖といった感情や、実行可能な手段の幅などがまったく異なるからです。
つまり、あなたとロールモデルとで重要なリソースが異なる場合は、そもそも真似のしようがない可能性が高いということです。
ロールモデルを設定するときは、できる限り自分と似たようなリソース、少なくとも自分より不利な人を選んでみてください。
似たリソースを持つ人がいない場合は、「自分の状況でもこの人ならうまくできるだろう」と思える人をピックアップして分析することをおすすめします。
要件③:思考・行動・結果を真似たいと感じること
「その人のようになりたい!」と感じる人ほど、ロールモデルとして効果的な活用ができます。
私たちは憧れている人を考えたり模倣したりすることに、それほどストレスが生じないためです。
むしろ憧れている人のことを考えると、活力がみなぎって今よりもやる気が出る人の方が多いのでしょう。
ただし、ここで指す憧れは「嫉妬的な憧れ」ではなく「好意的な憧れ」です。
- ×嫉妬的な憧れ:あの人はズルい!
- 〇好意的な憧れ:あの人のようになりたい!
嫉妬的な憧れ自体は自分の価値観を見つけるヒントになりますが、そういう感情を抱く人をロールモデルにすると抵抗感が強まります。
効果的に活用するためにも、好意的な感情を抱ける人をロールモデルにしてください。
ロールモデルの5つの探し方
ロールモデルを設定するとき、誰をロールモデルにすればよいのかで悩むことがあります。
ここでは、設定するロールモデルを探す方法についてお伝えしていきます。
探し方①:親しい人間関係から
親しい人間関係とは、友人・先輩・親・先生などのようにこれまでに自分と関わってきた人たちのことです。
親しい人間関係の中からロールモデルを探すメリットとして次のことが挙げられます。
- 特性が似ている傾向がある
- リソースが似ている傾向がある
- 思考パターンや行動パターンを真似しやすい
身内の場合は遺伝子レベルでそっくりであるため、持ってる特性が酷似している可能性が高く、人生の先輩として参考になりやすいです。
また、友人は生まれや育ちが似ており、利用可能なリソースも似ている可能性が高いため、実行可能な異なる行動パターンとして参考になります。
いずれにしても、身近な人であれば相談することができ、次のことを聞けるため模倣しやすいです。
- あなただったらどうするのか
- なぜそのように考えたり動いたりするのか
- わたしは何から始めればよいのか
探し方②:会社関係者から
会社関係者の中からロールモデルを探すメリットとして、次のことが挙げられます。
- 具体的な相談をしやすい
- リソースが似ている傾向がある
- 人生の方向性の参考にしやすい
同じ会社内であれば、自分と似たような学歴や能力の人が集まります。
リソースが似ているため、上司ができることは高い確率であなたも習得できるでしょう。
また、仕事における案件には守秘義務や暗黙のルールがあり、社外の人には意見を聞けなかったり、社外の人の意見が参考にならなかったりすることもあります。
そういった案件である場合は、上司から教わることがもっとも効果的である可能性が高いです。
探し方③:過去の偉人から
過去の偉人とは、歴史上に名を残した人のことを指します。
たとえば、坂本龍馬、リンカーン、アインシュタインなどが挙げられるでしょう。
過去の偉人からロールモデルを探すメリットには、次のことが考えられます。
- 憧れを抱きやすい
- 突飛な発想が出やすい
- 人生の参考にしやすい
過去の偉人は実際に対峙した人と異なり、理想的な人物像として加筆修正されていることがほとんどです。
また、実際に残した成果が凄まじいため、嫉妬することなく尊敬や憧れの対象になりやすい傾向があります。
ただし、過去の偉人は持っている特性やリソースが不明であり、また私たちとは時代背景が異なります。
在り方の参考にはなりやすいですが、実際的な問題解決の参考にはなりづらいかもしれません。
探し方④:有名人から
有名人とは20世紀以降に実在した有名な人物のことを指します。
たとえば、イチロー、大谷翔平、羽生結弦、豊田喜一郎、スティーブ・ジョブズなどが挙げられるでしょう。
有名人からロールモデルを設定するメリットには、次のことが考えられます。
- 憧れを抱きやすい
- 特性から探しやすい
- 過去の偉人に比べて情報を仕入れやすい
有名人の多くは過激な人生を過ごしています。
成功するために大きなリスクを背負いながら、それでも必死に努力して成果を得た人たちです。
目先の課題に関するスキルを身につけることには、あまり役立たないかもしれません。
しかし、過激な人生を送った人のメンタリティーや思考を学ぶことは、人生をよりよくする1つの指針になるでしょう。
探し方⑤:創作物から
創作物とは、漫画・アニメ・映画などのフィクションとしての物語に登場するキャラクターのことを指します。
たとえば、アンパンマン、ドラえもん、寅さんなどが挙げられるでしょう。
創作物からロールモデルを設定するメリットには、次のことが考えられます。
- 憧れを抱きやすい
- 特徴が分かりやすい
- 理想形として存在しやすい
創作物の主要キャラクターの多くは、自分の想いにまっすぐで、大切なもののために必死に努力しています。
さまざまな葛藤に苦しみながらも前に進む姿は、自分と重ねることで前進するための力になるでしょう。
また、実存する人物よりもいい意味で単純に描かれているため、模倣したい特徴がはっきりしやすいこともメリットとして挙げられます。
ただし、創作物のキャラクターは性格が尖っており、ロールモデルにするには多少のチューニングが必要です。
現実では不可能なスキルを本物だと錯覚してしまうような「有害な錯覚」を引き起こす可能性もあるので、自他ともに完璧主義にならないように注意してください。
準備中:完璧主義を手放すための5つのコツ
ロールモデルの3つの活用方法
ロールモデルを設定したら、次は効果的に活用する必要があります。
ここでは、ロールモデルを活用したいタイミングについてお伝えしていきます。
活用方法①:方法を模倣する
方法を模倣するとは、目標を達成したり、課題を解消したりするための有効な方法を検討することです。
たとえば「仕事量が膨大でいつも残量してしまう」という問題において、次のように「〇〇さんだったらどう解決するだろうか」と考えていきます。
- 上司だったら…まずは知人や上司に相談するかも
- イチローだったら…重要なことだけを終わらせるかも
- アンパンマンだったら…もっとも勇気が必要な行動を選択するかも
この検討は正確でなくてもよいですし、効果的でなくても問題ありません。
そのように新たな選択肢を出してからもう一度自分の意見を見つめ直すことで、なにかしらの突破口が見えてくることがあるからです。
「これ以外の方法が見つからない」「誰にも相談できない」というときはぜひとも、ロールモデルになったつもりで思考してみてください。
準備中:問題解決の基本
活用方法②:解釈を模倣する
解釈を模倣するとは、特に不運に感じる出来事に対して新たな解釈を検討することです。
たとえば「パートナーに口頭で攻撃された」という場面において、次のように「〇〇さんだったらどう解釈するだろうか」と考えていきます。
- 母親だったら…不機嫌なときは誰でもあると解釈するかな
- 明石家さんまだったら…おっ!新しい障害物が表れたなっ!と解釈するかな
- マリリン・モンローだったら…私の愛が不足しているのかもと解釈するかな
解釈・感情・行動は結びついており、行動を変えるには解釈を変えることが効果的な方法の1つです。
不安や怒りなどの感情から抜け出せなくなったら、ロールモデルを活用して新しい解釈をしてみてください。
有名人や偉人の名言を参考にすると、新しい解釈が生まれやすいのでおすすめです。
準備中:理想の自分像
活用方法③:判断基準を模倣する
判断基準を模倣するとは、何かしらの選択をするときにロールモデルの考え方を参考にするということです。
たとえば、「転職するorこのまま会社に残る」という問題において、次のように「〇〇さんはどうやって選択するのかな」と考えていきます。
- 父親…家庭の大黒柱になれた父なら何を考えて選ぶだろうか
- 上司…幸せな家庭を築きながらも出世した上司は何を考えて選ぶだろうか
- ヒルトン…ホテル創業者として成功したヒルトンなら何を考えて選ぶだろうか
選択に迷ったときは、「何を選ぶか」以上に「どう選ぶか」が重要になります。
選び方を間違えてしまうと「これ以上上司に怒られたくないから」というように、理想的な未来ではなく目先のメリットのための選択になってしまうからです。
ロールモデルならどういう基準で何を選ぶのかを考えてみることで、より広い視野で物事を捉えられるようになり、もっとも自分のためになりやすい選択ができるようになるでしょう。
ロールモデルを活用するメリット4選
ロールモデルはなぜ重要だと言われているのでしょうか。
ここでは、ロールモデルを活用することによるメリットを4つお伝えしていきます。
メリット①:成長速度が早くなる
ロールモデルを活用することで、より早く成長が促されます。
その理由として、次の5つの要因が考えられます。
- 視座の高まり
- 理想の明確化
- 現状の明確化
- 新しいパターンの構築
- 理想と現状のギャップの明確化
ロールモデルを設定する過程によって、自分が実現したい未来が明確になります。
そして、その未来を実現しているロールモデルを参考にした思考や行動は、今までとは異なる経験を積むことに役立ち、その結果として自己成長が加速されるのです。
いつもと同じ思考や行動だけでは、解決が難しい問題や課題が立ち塞がるときがあります。
そういった危機的状況に陥ったときはロールモデルを活用して、いつもとは異なるパターンを体感・学習してみてください。
準備中:振り返りの方法
メリット②:逆境に強くなる
ロールモデルを活用することで、ストレスフルな状況への耐性が高くなります。
その理由として、次の3つの要因が考えられます。
- 視点を主観から客観に切り替えられるから
- ロールモデルはさらに過酷な経験をしているから
- 人生全体における1つの出来事として捉えられるから
設定されるロールモデルの多くは、現在のあなたよりも長く生きており、より過酷な人生を過ごしてきています。
そんなロールモデルの思考を模倣すれば、目の前のトラブルなんて些細なことであり、「まだましか」と思えるはずです。
また、「ロールモデルは多くの困難を乗り越えてきた人生である」とあなたは知っているため、困難に見える目の前の問題も「人生が終わってしまうほどの大きなものではない」と感じることができるでしょう。
ロールモデルを基準とすることで、不安や恐怖を過大評価せずに「これは大した痛手ではない」と現実の出来事を直視できるようになります。
その結果ストレスフルな環境にも強くなり、「むしろ成長や成功のための試練である」と新たな解釈によってワクワクするかもしれません。
準備中:不安や恐怖をエネルギーへと変える方法
メリット③:モチベーションが上がる
ロールモデルを活用することで、現在よりもさらにやる気やモチベーションが高まります。
その理由として、次の3つの要因が挙げられます。
- ロールモデルのやり方を学べるから
- 目指したい方向にリアリティが増すから
- 結果よりも在り方や行動に意識が向くから
- ロールモデルによる基準をインプットできるから
モチベーション低下の理由の多くは、未来に希望を持てないためです。
ロールモデルを分析することで、「自分でも可能なのかもしれない」と小さくとも希望を持つことで、モチベーションを上げられます。
無意味感や多忙感からモチベーションが落ちているときは、ロールモデルを設定してみてください。
準備中:モチベーションの高め方
メリット④:長期的なプランを立てられるようになる
ロールモデルを活用することで、長期的なプランを立てられるようになります。
その理由として、次の3つの要因が挙げられます。
- 人生を俯瞰できる
- 進み方が明確になる
- トラブルへの耐性がつく
ロールモデルを分析することで、そのロールモデルの生き様を把握できます。
その生き様が1つの基準になることで、自分が送りたい人生を考えやすくなります。
これから何をすべきか悩んだら、ロールモデルを参考にしてみてください。
少しでもいいなと感じたら、まずは一歩だけでもその方向に進むことで新しい気づきが得られるでしょう。
ロールモデルを活用する際の3つの注意点
ロールモデルの活用方法を間違えるとデメリットが生じます。
ここではロールモデルを活用する際の3つの注意点をお伝えしていきます。
注意点①:自己批判してしまう
ロールモデルは「これからどうするとよいのか」というように未来に向けた思考に役立ちます。
しかし、次のように過去や変えられない特性をロールモデルと自分とで比較してしまうと、自己否定をする原因になるかもしれません。
- 〇〇さんはこんなに戦略的なのに対して自分は…
- 〇〇さんは25歳でこんな成功を収めているのに対して自分は…
- 〇〇さんはこんな困難にも勇敢に立ち向かっているのに自分は…
ロールモデルを活用する際は、変化が可能な領域に対してのみ使うようにしてください。
変化できない特性に対する憧れによってロールモデルを設定した場合は、他のロールモデルを探したほうがよいでしょう。
注意点②:実行に結びつかない
ロールモデルは新しいアイデア出しに有効ですが、そのアイデアを実行しなければ現実を変えられません。
夫婦関係を改善するために自分の父親をロールモデルにしても、実際に自分の父親のような振る舞いができないのであれば、夫婦関係が改善することはないということです。
現状とは異なる結果が欲しいなら、自分で新しい行動を起こす必要があります。
実行が難しい場合は、目標達成の過程を支援してくれるコーチングを受講するとよいかもしれません。
準備中:目標達成にコーチングが有効な5つの理由
注意点③:自分を見失ってしまう
ロールモデルの思考や行動、人生を模倣していると、自分らしさを見失う感覚が生じることがあります。
この理由として、「現状の自分の延長線ではなく、自分以外の何者かになろうとしていること」が挙げられるでしょう。
ロールモデルのような思考や振る舞いを繰り返すと、今までの自分とは異なる会話や仕草、行動が身に付いていきます。
それによる成功体験を積むことで、「本来の自分では価値を感じてもらえない」と考えるようになり、ロールモデルのような振舞いをやめられなくなってしまうことがあるのです。
ロールモデルを演じ続ける感覚は、段々と自己批判を強めて自分らしさを損なわせます。
自分を見失わないためにも、ロールモデルを活用する際は「何者かを演じる」ではなく、次のように解釈することをおすすめします。
- パターンの幅を広げているだけ
- スキルや人格を成長させているだけ
- 普段使っていない手札を使ってみているだけ
準備中:理想の自分像
まとめ
ロールモデルとは、人生や目標においてお手本となるような人物のことです。
ロールモデルを設定して活用することで、普段の自分とは異なる思考・解釈・行動を促せるため、理想が明確になったり、成長が加速したりすることに役立ちます。
ロールモデルを見つけるには、理想を描き、その理想を実現するための要素ごとに参考となる人物を探すことが重要です。
ロールモデルを十分に活用するときは、ロールモデルの思考や行動などをリサーチするようにしてください。
ロールモデルを設定してもうまく目標を達成できない場合は、現状の問題点をもう一度見直してみることをおすすめします。
「目標・計画・スキル・実行・実績」などのうち自分に足りないものはなにかを明確にして、自分に適切な行動計画を策定してみましょう。