独立や起業に立ち塞がる壁として「評価されることへの恐怖」があります。
低評価されるかもしれないと怖くなり、何日も悩んだ経験は事業主なら誰でもあるのではないでしょうか。
しかし、評価される怖さを乗り越えなくては、いつまで経っても自分らしく事業をすることはできません。
そこでこの記事では、評価される怖さを乗り越えるための方法をいくつかお伝えしていきます。
恐怖をゼロにすることは難しいですが、小さくすることなら誰でも可能なのでお試しください。
人が人を評価する目的
そもそも、なぜ人は自分や他者を評価するのでしょうか。
ここでは、人が人を評価するときの目的についてお伝えしていきます。
目的①:査定するため
相手が信用するに足る人物かを確かめたいとき、その根拠を見つけるために評価することがあります。
査定するための評価として、次のようなケースが挙げられるでしょう。
- 人事面談
- 就活面接
- お見合い・初デート
信頼できるかを見極める行為であり、その人と一緒にいることで利があるのかを確かめる腹の探り合いです。
査定するための目的の評価は、「一方向だけの評価」ではなく「双方向による評価」であるという特徴があります。
- 一方向だけの評価:相手は私を評価するが私は相手を評価しない
- 双方向による評価:相手は私を評価して私も相手を評価する
準備中:自信のつけかた
目的②:人を育てるため
他者を育てたいとき、乗り越えるべき課題を見つけるために評価することがあります。
他者を指導するには、現状を評価して個別化した指導戦略を練ることが欠かせないためです。
人を育てる目的の評価は、主に次のような師弟関係の間柄でおこなわれます。
- 先生と生徒
- 先輩と後輩
- 上司と部下
師弟関係が成り立っていない関係性でこの評価をしてしまうと、評価される側には強い抵抗感が生まれます。
また、人を育てること以外を目的で指導する側が評価したときも、同様に評価される側は強い抵抗感を抱くでしょう。
準備中:アドバイスを受け取れない人の心理とは
目的③:自己認識を向上させるため
自分の認識を調整するために、他者の行動や結果を評価することがあります。
自分が持つ情報とのズレを把握することで、自己成長や自己改善をすることが目的です。
自己認識を向上させるための評価では、主に次の2つの反応に分かれます。
- 自分の認識を変容する:予想と違った、私が間違っていた
- 自分の認識を強化する:予想通りだった、だから言ったのに、やっぱりな
情報のズレを把握するときは、相手の背景を理解せずに評価していることがよくあります。
また、根拠のない意見でギャンブル的に当たりハズレを楽しむケースもあるため、かならずしも自己認識が良い方向に調整されるわけではありません。
自己認識を向上させる目的で評価するときは、反応は自分のうちにとどめて、評価される側には何も伝えないことをおすすめします。
準備中:自己成長とは
目的④:意見を肯定する材料を集めるため
自分の意見が正しいと示すために、他者を評価することがあります。
具体的には、次のような意見を肯定するためのケースです。
- やっぱり起業なんて失敗するんだ
- やっぱりあの人は性格が悪いんだ
- やっぱり私なんて勉強してもテストで高得点取れないんだ
- やっぱりモテる人とそうでない人は初めから決まっているんだ
自分の意見を肯定するための評価は、あまりポジティブなことに使われません。
この評価をするときは、前に進むための安全確認として材料を集めているのかを確認してみてください。
前に進むためではない目的であれば、その評価をしている理由を掘り下げると、新しい気づきが得られやすいです。
準備中:他責思考の直し方
評価されることへの恐怖を解決する3つの方針
ここでは、評価されることへの恐怖と向き合うための3つの方針についてお伝えしていきます。
どの方針が有効かは人によって異なるため、一通り試してみることをおすすめします。
方針①:根拠の改善
評価されることが怖いと感じる理由として、「私は都合が悪くなる評価をされるだろう」という自信のなさが挙げられます。
たとえば、次のような条件ならば評価されることに恐れを抱かないはずです。
- どんな点数でも褒められる環境であるとき
- テストで周りに喜ばれる点数を取れる自信があるとき
「不都合な評価を下される」という確信めいた何かがあるからこそ、評価されることを怖いと感じるのです。
しかし、その根拠は客観的に不合理であることがよくあります。
そのため、不合理な根拠を改善できれば自分への自信を取り戻せて、評価されることを過度に恐れなくなる可能性があります。
方針②:影響の検証
「評価されること自体」ではなく「評価されることで生じるできごと」に、私たちは恐怖を感じています。
評価されることで大きな損失がないなら、評価されることに過敏にならないということです。
- 低評価されたら激しく怒鳴られる→評価されたくない
- 低評価されればこの苦しみから解放される→早く評価されたい
しかし、「損失の大きさ」と「その恐れの大きさ」は必ずしも釣り合っていません。
大した損失ではないと理解していても、その恐れの大きさは性質や経験、解釈などによって変動するためです。
例.親に叱られることへの恐怖
・強く恐れる人→どんな風に叱られるのか…、今回は見捨てられるかもしれない…
・楽観的に捉える人→一度叱られればチャラになる、今まで叱られても一晩で終わった
「損失の大きさ」と「その恐れの大きさ」を適切に修正できれば、評価される恐怖が和らぐ可能性があります。
次の2点を確かめて影響を検証することは、評価されることへの恐怖を軽減することに役立つでしょう。
- その影響は本当に生じるのか
- その影響は本当に深刻なのか
準備中:成功したくない原因と対処法
方針③:実行力の向上
評価されることへの恐れを抱きながらも、行動する勇気を持つ必要があります。
どれほど根拠や影響を改善しても、評価されることへの恐れはゼロにならないためです。
また、根拠と影響についていくら頭で理解しても、体感がなければ心から納得することはできません。
★評価への耐性をつけるために学習したいこと
・「評価=悪意」ではない
・「評価=低評価」ではない
・「評価=大きな損失」ではない
ただし、どれほど大きな勇気を身につけたとしても、常に恐怖に勝ち続けることは困難です。
勇気を持つだけではなく、小さな勇気で済むための工夫をすることも同時におこなうことをおすすめします。
準備中:勇気を出す方法
根拠の改善方法5選
ここでは、低評価されると感じる根拠を見直すための方法をお伝えしていきます。
根拠①:他人像を書き換える
他人像とは、自分が持つ他人への印象のことです。
次のように他人像には2つあり、ここでの他人像は「they」についてです。
- you:特定の他者像(上司のAさん)
- they:不特定多数の他者像(普通の会社員、一般的な上司)
評価されるときの都合のよい他人像とは、非攻撃性を兼ね備えた存在です。
「他人を受け入れる優しい人たち」というのが理想ですが、「人は人に興味がなく攻撃しない」ぐらいが現実的でしょう。
一方で都合の悪い他人像とは、攻撃性を兼ね備えた存在です。
「普通の人は他人をすぐ攻撃する」というように、弱肉強食の世界を連想するような他人像だと他者からの評価を恐れるようになります。
他人像を書き換えるには、次の2つの方法が有効です。
- 他者像を改善する:人の優しさに触れる体験をする
- 他者像を悪化させない:SNSの辛辣なコメントを見ない、攻撃的な他者から離れる
いずれにしても、まずは自分が持つ他者像を明らかにすることから始めてみてください。
その他者像に疑いを持つことで、書き換える余地が生まれます。
根拠②:自分からの期待を確かめる
「他者からの評価」ではなく「自分からの評価」を恐れていることがあります。
他者からの評価には現在の自分の状態を映し出す側面があり、その自分を自分が低評価することに怯えているようなケースです。
★自分からの期待への恐れ
・優れた私であるべき→優れてないと評価されたくない
・ユニークな私でありたい→つまらない人間と思われたくない
・まっとうな人間でなければならない→不真面目だと誤解されたくない
自分からの期待を下回らないためには、次の2つの方法が挙げられます。
- 期待を捨てる:優れた私でなくてもいい
- 期待を小さくする:まずは5点上げられればOK
まずは、自分が自分にどのような期待をしているのかを明らかにしてみてください。
その期待について検討することで、自分への評価基準を変えられる可能性があります。
準備中:完璧主義を手放す方法
根拠③:相手からの期待を確かめる
評価にはかならず評価基準と合格基準が存在します。
評価基準が合格基準より下回っている場合、低評価されることになるでしょう。
例.成績優秀な子供を期待される
・評価基準:テストの点数
・合格基準:80点以上
・合格に達したときの反応:褒められる、喜ばれる
・合格に達しなかったときの反応:叱られる、飽きられる、見放される
しかし、他者からの基準は、かならずしも本当であるわけではありません。
相手はそれほど期待していないにもかかわらず、「高い期待をされている」という解釈をしている場合があるのです。
そのため、相手からの期待を確かめることで、評価されることへの恐れが小さくなることがあります。
- 評価基準の検証:本当にそれを評価しているの?
- 合格基準の検証:本当にそのレベルを求めているの?
相手に真偽を確かめられないときは、自分の状況を客観的に分析して、自分が解釈している期待は一般的には妥当なのかを検討してみてください。
また、小手先のテクニックですが、背伸びしない自分をあえて見せることで相手の期待を低くコントロールするという方法もあります。
準備中:360度フィードバックとは
根拠④:評価者の人間性を再検討する
相手から評価されるとき、相手の人間性を考慮せずに不安を抱くことがあります。
「they」と「you」を混同させて、相手との関係性の上で成り立つコミュニケーションが取れなくなるためです。
例.上司に評価されることへの恐れ(they=you)
・普通の人は評価する、だからこの人も私は評価するはずだ
・普通の人はこの成績だと低評価するだろう、だから上司も同じ態度を取るはずだ
「普通の人は〇〇だから相手も〇〇だろう」ではなく「相手はどうなのか」を考えてみてください。
悪意や攻撃性を無暗に向けてくる相手ではないと分かれば、「相手は致命傷となる評価をしないだろう」という安心感が生まれます。
準備中:教わる態度
根拠⑤:評価されたい相手を明確にする
すべての人からの評価が怖いというケースもあります。
子供、若者、部下、上司、親、親戚など、全人類からの評価を意識しすぎているような場合です。
この八方美人的な意識は素晴らしいですが、何も行動できなくなる原因でもあります。
全員に悪いと思われないためには、最低限の行動だけにすませて、何もしないことが無難になりやすいためです。
すべての人からの評価を意識しないためには、優先順位を付けることをおすすめします。
次のことを検討することで、重要な人以外からの評価による恐怖が小さくなるでしょう。
- 誰からの評価を最も意識したいのか
- その相手の評価基準と合格基準は何なのか
- その合格基準に達するためには何をすべきか
準備中:理想の人生
影響の検証方法5選
ここでは、評価されることへの恐怖を和らげるための方法をお伝えしていきます。
影響①:経験を振り返る
他者から低評価された経験を振り返ることで、影響は一過性でしかないと理解できることがあります。
たとえば学校のプレゼンに失敗して友達に笑われても、1週間後にはみんなけろっと忘れていたというような経験です。
今恐れている評価と類似した経験を振り返られれば、影響を客観的に確認できるようになります。
ちょっとした恥をかくだけで人生において大きな損失はないと納得できれば、その評価への恐怖は小さくなるでしょう。
類似した経験が自分にない場合は、類似した経験を持つ他者に相談してみることをおすすめします。
準備中:振り返りの方法
影響②:恐怖の核心に迫る
評価されることが怖いときは、自分が怯える真の核心と折り合いを付けることが重要です。
評価されること自体に怯えているわけではなく、評価されたことで生じるできごとに不安を感じているためです。
たとえば、評価される恐怖の核心として次のものが挙げられるでしょう。
- 低評価されると、上司に見捨てられる
- 低評価されると、出世チャンスがなくなる
- 高評価されると、みんなとの関係性が断たれる
- 高評価されると、さらに高い期待を押しつけられる
評価される恐怖の核心を検証して「評価されても大丈夫」という安心感を抱ければ、評価されることに動揺しづらくなります。
恐怖の核心を見つけるためには、次のような問いを自問自答してみてください。
- 評価されるとどんな損失があると思っているのか
- その損失が生じたらどんな変化が起きると思っているのか
- その変化が起きなかったら私はどんな評価も受け入れられるか
準備中:精神的な成長を遂げる5ステップ
影響③:目標を明確にする
評価による損失が同じでも、損失の大きさの受け取り方は人によって異なります。
たとえば「評価されることでAさんに嫌われる」としても、Aさんと関係性を今後も築いていきたいか否かで損失度合いは変わるということです。
- Aさんと仲良くなりたい:嫌われることは大きな損失だ
- Aさんとの関係はどうでもよい:嫌われても痛くない
損失の大きさを決める基準は、主にその人の持つ理想や目標です。
出世することを目標にしているならば、人事面談による評価は重要ですが、それ以外の評価は大きな損失を生まないと判断できます。
幸せな家庭を築くことを目指しているなら、パート仲間よりも家族からの評価の方が重要かもしれません。
すべての評価に等しく恐れを抱く場合は、まずは自分の理想や目標を設定してみてください。
自分の理想や目標への影響度合いこそが、その評価による利益や損失の本当の大きさです。
準備中:目標の設定方法
影響④:最悪の事態への対策を練る
評価されることを恐れたとき、無意識的に最悪の未来を想定しています。
「〇〇という評価を受けたら、△△という最悪の未来が訪れるだろう、どうしよう…」というように、直感的に悪い未来を予期して不安が生じているということです。
この不安感を取り除くには、次の2つの具体的な策を立てることが有効になります。
- 最悪の未来への対策:何をしたら最悪の未来の可能性を下げられるか
- 最悪の未来への対処:何をしたら最悪の未来が訪れても致命傷にならないか
まずは最悪の未来を言語化することから始めてみてください。
自分1人では対策も対処も思い浮かばないときは、先立つ人に相談してみることをおすすめします。
準備中:ロールモデルの見つけ方
影響⑤:存在価値と結果評価を切り分ける
「評価=自分の存在価値」と結びつけてしまうケースがあります。
「低評価されたということは私は否定されたんだ」というように、結果評価で自分の存在価値を測るような場合です。
評価によって存在が許されるか否かが決まると考えているのですから、当然評価に敏感になり恐怖を抱くようになります。
高評価をもらうことに執着しすぎて、本来の目的を見失う原因になるでしょう。
「低評価=否定された」という感覚を抱く場合は、その評価が次のいずれの評価なのかを確かめてみてください。
- 自分の存在や才能への評価
- 自分の結果や能力への評価
相手が自分の可能性を信じているならば、それは結果や能力への評価だと考えられます。
その場合は無暗に腹を探ろうとするのではなく、相手を信じて現状を向上させることに集中することをおすすめします。
実行力の向上方法5選
ここでは、評価される恐怖を抱きながらも行動するための方法をお伝えしていきます。
勇気①:失敗の経験を積む
都合の悪い評価をされる経験を繰り返すことで、評価されることに慣れが生じます。
評価されることで生じる影響度合いを測れるようになり、些細な評価に振り回されなくなるためです。
「評価されても大丈夫だった」という成功体験を作るには、初対面の場に訪れることをおすすめします。
初めての体験ができる場に出向くことで、失敗する自分を他者に見せることでき、低評価に慣れることができるでしょう。
ただし、次の3つのことを客観的に解釈しないとトラウマ的なダメージを被りかねないため、丁寧に振り返るようにしてください。
- その人はどんな評価をしたのか
- その人はどんな意図を持っていたのか
- その人の評価でどんな影響が生じたのか
準備中:成功体験の作り方
勇気②:評価の定義を変える
評価の定義を変えるとは、自分が持つ評価への意味づけを変えるということです。
たとえばよくある評価への定義は、「評価=他者からの査定」です。
しかしこの定義は、「自分は評価される側である」というように、主体的ではなく能動的な感覚を促します。
何のための評価なのかが抜け落ちやすく、評価の良し悪しに一喜一憂するようになり、評価される瞬間だけ取り繕うようになります。
おすすめの評価の定義は、「評価=現状のフィードバック」です。
目標達成に必要な現状分析をする手段として捉えることで、主体的な感覚を促せます。
どんな評価をされるのかを恐れるよりも、よりよくする課題を見つけられる喜びが上回りやすく、評価を歓迎しやすくなるでしょう。
勇気をもって評価されるためにも、評価結果を得ることのメリットについて考えてみてください。
その情報をどのように活用できるかを検討することで、評価されることを前向きにとらえやすくなります。
例.評価の定義
・「評価=査定」:学校の成績表
・「評価=現状のフィードバック」:模試の結果
準備中:意味づけ力を培う方法
勇気③:評価する立場で挑む
評価される立場であっても、評価する立場という一面も意識してみることをおすすめします。
たとえば就職活動の面接ならば、次のように2つの立場で挑むということです。
- 評価する立場:私はこの会社に価値を感じるだろうか?
- 評価される立場:この会社は私に価値を感じるのだろうか?
どのような関係性であっても、一方的に評価されるだけの関係はそう多くありません。
「自分も評価者であり、何かを選ぶ権利がある」と理解することで、相手に過度な脅威を抱かずに済みます。
ただし、相手を評価する立場を意識すると、相手を試したり、粘り強さが低下したりすることにもつながります。
選択肢を常に持っていることは大切ですが、選択肢を切り替えるための閾値は高めに設定した方がよいかもしれません。
例.評価する立場
・相手を試す:有能かを試すためにわざと失敗して反応を確かめる
・粘り強さの低下:少しでも違うと感じたらすぐに別の選択肢に切り替える
準備中:自己正当化の直し方
勇気④:理想の自分像を明確にする
恐怖に立ち向かうための動機を強めることで、強い勇気が湧いてきます。
動機にはいくつかありますが、おすすめの動機は「理想の自分でありたい」という欲求です。
たとえば、会社でプレゼンをするとき、次のうちどちらの自分でありたいでしょうか。
- 周りの視線にビクビクしている自分
- 部下やパタートナー、子供に誇れる自分
もしも後者の自分でありたいと強く意識できれば、怖いと思いながらも行動したいという欲求が生まれます。
私たちは自分のセルフイメージ通りの行動をすることに、強く動機づけられるためです。
理想の自分像を意識するためにも、次の2つのことを検討してみてください。
- 本当はどのようにありたいのか
- 今の自分は客観的にどのように見えるのか
ただし、「理想の自分像」と「義務的な自分像」の2つが混ざっていることがあります。
行動意欲を高めたいときは、理想の自分像を基盤にするようにしてください。
- 理想の自分像:こうありたい、自由意志
- 義務的な自分像:こうでなければならない、役割的な責任
準備中:理想の自分像
勇気⑤:勇気を出すためのルーティンを作る
ルーティンとは、パターン化された行動のことです。
行動する際の一連の流れを作ることで、恐怖を感じる間もなく実行できるようになります。
例.プレゼン発表に取り組むためのルーティン
・背伸びしてから実行する
・「やるか」と呟いてから実行する
・好きな音楽を聴いてから実行する
ルーティンを作るには時間を要しますが、完成すれば評価される場でもパフォーマンスを発揮しやすくなります。
評価されることを意識しすぎてパフォーマンスを発揮できない場合は、自分独自のルーティンを確立してみてください。
準備中:習慣化の方法
評価されることを怖がるよくある理由6選
ここでは、評価されることが怖いと感じるよくある理由についてお伝えしていきます。
「評価されることの何が怖いのか」を見つけるときの参考になれば幸いです。
理由①:受け入れてもらいたいから
自分のことを受け入れてほしいと感じると、他者からの評価が怖くなります。
「ダメな奴だと思われると嫌われる」と考え、「評価される機会=本性が暴かれる機会」と捉えるようになるためです。
素の自分を出せずにキャラを演じている人は、受け入れられないことを恐れているのかもしれません。
相手と良質な関係を築きたいのであれば、試すような真似をせずに、相手に相談してみることをおすすめします。
ただし、次の2つのことは異なるテーマであるため、混同しないように注意してください。
- 相手が素の自分を受け入れること
- 素の自分を改善する努力をしないこと
★素の自分とは?
素の自分を受け入れてもらいたい・評価されたいという感覚を抱いたら、「そもそも素の自分とは何だろうか」と内省してみてください。
漠然としたイメージを明確にすることで、「どう見られたいのか」が分かり、そのためにどんな行動をすべきかという改善点が見つかります。
ただし、素の自分は1つではなく、多面的なものであることには注意が必要です。
理由②:自分も同じように評価しているから
評価が気になるとき、自分も同じように他者を評価していることがあります。
たとえば「恥ずかしいか否か」という評価基準で他者を査定していると、「私の行動も恥ずかしいのではないか」と疑心暗鬼になるようなケースです。
ここで重要なことは、恐れを抱く評価基準は自分が持っている可能性が高いということです。
自分が評価基準を持っているとき、「相手からの評価」よりも「自分がその行動をいつもならどう評価するか」が問題になります。
「恥ずかしくない行為である」と自分のなかで捉えられていれば、相手がどう評価していても気にしなくて済むのです。
自分も同じように評価していることが原因で恐れが生じているときは、自分が持つ評価基準を明確にしてみてください。
良し悪しの基準を言語化することで、他者からの評価に振り回されづらくなります。
理由③:ポジティブな印象を持たれたいから
他者からポジティブな印象を持たれたいとき、評価されることが怖くなります。
持たれたいポジティブな印象が不明確であり、なおかつ現状の自分よりも優れた評価を期待しやすいためです。
すごいと思われたい場合は、まずは誰にどのような評価を得たいのかを言語化してみてください。
そして、現状を受け入れてその評価を得るための行動を起こすことで、相手の評価に心がざわめかなくなります。
準備中:計画の立て方
理由④:1つの評価で大きな影響が生じるから
「この評価によって自分の人生に大きな影響が生じる」という類の評価があります。
志望校の試験、出世がかかった人事評価、恋人へのプロポーズなど、人生の転換点となり得る評価の場は誰もが怖いと感じるでしょう。
この類の評価が怖いときは、次の2つのことが重要になります。
- 準備を徹底すること
- パフォーマンスを最大化すること
重要な評価される場では、どういうマインドを持ったら最大限のパフォーマンスを発揮できるかを考えてみてください。
力みすぎている場合は、どう考えたら力を緩めるかを検討するとよいかもしれません。
例.力を緩めるための考え方
・受験に落ちても最悪浪人すればいいや
・出世が無理なら推し活人生を楽しもう
・プロポーズを断られてもまだチャンスはあるはず
理由⑤:ネガティブな結果を確信しているから
「都合の悪い評価を下される」と確信している場では、評価されることを恐れます。
バカにされたり嘲笑われたりされることが予測できるため、評価されることに気乗りしないのも無理はないでしょう。
この類の評価への恐怖を小さくするためには、次の3つの案が考えられます。
- 影響を検討する:バカにされてどうなるのか
- 仮説の検証をする:今回は何を試すのか
- 妥当性を数値化する:どういう人に何割ぐらいでバカにされるのか
今のままで恐れないようにすることも大切ですが、恐れる必要がなくなるための努力をすることも大切です。
次の2つの基準をもとに、どの対策を実施するのかを検討してみてください。
- どちらのほうが早く解決するのか
- どちらのほうが今後も役に立つのか
準備中:否定的な目標は悪いのか
理由⑥:理想の自分像との差異を認識したくないから
評価されることは、現状の自分を測る行為です。
自分の状態を認識する機会であり、理想より劣っている自分と向き合う機会になります。
そのため、高い理想像を持っている人ほど、評価される行為を嫌いやすいです。
理想と現状のギャップに対して、嫌な気分を味わう機会でしかないためです。
この類の評価への恐怖を小さくするためには、理想と現状に吊り橋をかけることをおすすめします。
前進度合いを正確に把握するためにも、遠くの自分と比べるのではなく、1歩先の自分と1歩後ろの自分と比べてみてください。
準備中:他人と比較する癖をやめる方法
個人事業主が苦しむ評価されることへの恐怖
ここでは、個人事業主が悩みやすい評価される恐怖についてお伝えしていきます。
ケース①:自分を晒す恐怖
会社員とは異なり、個人事業主はゼロから事業を大きくしていく必要があります。
そのため、駆け出し状態の自分を他者に晒さなければならず、次のような評価に怯えてしまいやすいのです。
- まだ稼げてないんだ
- 独立/起業なんてしたんだ
自分が行動しない言い訳を見つけるためにも、挑戦したことがない人は挑戦者を評価するものです。
悪い評価をされないように力を注いでも、あまり効果がありません。
このケースの恐れを小さくするには、次の2つの方法をおすすめします。
- 他者の評価は簡単に変わると理解する
- 自分を真に応援してくれる人を見つける機会として捉える
ケース②:情報発信の恐怖
SNSやブログなどで情報発信するとき、次のような評価に怯えるケースがあります。
- 発信内容をつっこまれるかもしれない
- 知り合いに見られて嘲笑われるかもしれない
- 先立つ人と比較されて低評価されるかもしれない
一般人からしたら「ビジネスの情報発信=何かしらの優れたプロ」という感覚を持ちやすいです。
派閥もできあがっていることも多く、嫌ってくる人はかならず現れるでしょう。
しかし、そもそもすべての人に好かれることなんて誰にも不可能です。
自分が届けたい誰かに伝われば上々であり、それ以外は求めすぎだといえます。
情報発信することによる他者からの視線が怖いときは、なぜ情報発信をしているのかを思い出してみてください。
その目的に影響する評価に焦点を合わせることで、情報発信することへの恐怖が和らぎます。
準備中:情報発信が怖い理由
ケース③:商品提供の恐怖
自分の商品を提供するとき、次のような評価に怯えるケースがあります。
- がっかりされたらどうしよう
- クレームになって炎上したらどうしよう
商品の評価は、個人事業主の評価に直結します。
下手な商品を売れば個人事業主としての信用も落ち、事業をしていくのが難しくなるでしょう。
そのため、商品を売るときは、その商品が効果的な人に売ることが重要になります。
次のようなことを明確にすることで、売ることへのハードルは下がります。
- ターゲット:私の商品が誰のどんな課題に対して効果的なのか
- 論理:私の商品はその課題に対してなぜ効果的なのか
- 根拠:私の商品がその課題に対して効果的だといえる証拠
ただし、どれほどお客様を絞ったとしても、満足度100%にすることは現実的ではありません。
不満を感じた人への対処を決めておくことも、商品提供の恐怖を小さくするためには必要な施策になります。
準備中:お金のブロックの外し方
まとめ
評価される恐怖を解消するには、次の3つの方針が挙げられます。
- 方針①:根拠の改善
- 方針②:影響の検証
- 方針③:実行力の向上
どの方針を試すにしても、まずはなぜ評価されることが怖いのかを言語化してみてください。
言語化することが1人で難しい場合は、コーチングやカウンセリングなどの専門家に相談してみることをおすすめします。
準備中:コーチングとは