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【決断方法】迷いなく決断をするには?自分の決断を無駄にさせない方法

即断即決をすることは難しく、その決断を維持することも容易ではありません。

「本当にこの選択でよいのだろうか」と長時間悩み、自分では決めきれなかった経験は誰もがあるのではないでしょうか。

この記事では、決断をする方法についてお伝えしていきます。

自分にとって重要な決断に悩んだら、ここで紹介する方法をお試しください。

目次
  1. 決断とは
  2. 決断方法の基本的な手順
  3. 自分にとっていい決断をする秘訣5選
  4. 決断できない理由8選
  5. 決断を長続きさせるための工夫8選
  6. 決断を行動にうつすためのコツ5選
  7. 決断に関するよくある質問
  8. まとめ

決断とは

決断とは、何かを決めて、何かを断つことです。

ある選択肢を選ぶなら、それ以外の選択肢を捨てるという覚悟をもつことが決断になります。

選択も決断も同じような意味ですが、決断は特に重要な決定を下すときに使われます。

もっとよいかもしれない他の選択肢を捨てて、自分の責任で腹をくくって下す選択が決断です。

決断
1.意志をはっきりと決定すること。「決断を迫られる」「転職を決断する」
2.正邪善悪を判断・裁決すること。
出典:https://kotobank.jp/word/%E6%B1%BA%E6%96%AD-490659

 

選択
1.多くのものの中から、よいもの、目的にかなうものなどを選ぶこと。「―を誤る」「テーマを―する」「取捨―」
出典:https://kotobank.jp/word/%E9%81%B8%E6%8A%9E-5273

 

判断
1.物事の真偽・善悪などを見極め、それについて自分の考えを定めること。「適切な判断を下す」「なかなか判断がつかない」「君の判断にまかせる」「状況を判断する」
出典:https://kotobank.jp/word/%E5%88%A4%E6%96%AD-7539

例.選択と決断
・選択①:今日の夕飯はカレーにしよう
・選択②:明日の服はワンピースにしよう
・選択③:今月のデートは映画に行こう
・決断①:今日から私はストイックに生きる
・決断②:来月の記念日に恋人にプロポーズする
・決断③:この1年間で起業して収益化する

決断方法の基本的な手順

決断をするためには、次の手順をおこないます。

  1. 自分が求める未来を明確にする
  2. その未来を選ぶと決断する
  3. その未来を得るための方法を模索する

ここでは、決断するための基本的な手順についてお伝えしていきます。

決断をするときに迷ったら、ここで紹介する手順の通りに検討してみてください。

自分で決断することが難しい場合は、内省の専門家であるコーチングに相談してみるとよいでしょう。

準備中:目標達成にコーチングが有効な5つの理由

step①:理想の未来を描く

何を選んでもすべてうまくいくという前提で、最高の未来を想像します。

本心から望む未来こそが、この決断における判断基準になるためです。

自分にとっての成功や正解が分からないことには、何を選んでも後悔してしまいます。

「私はどういう状態でありたいのか」という本心からの願望を言語化してみてください。

準備中:理想の描き方

step②:延長線上の未来を描く

理想を描いたら、延長線上の未来を想像します。

このままで訪れる未来を明確にすることで、てこ入れが必要か否かを合理的に判断できるようになるためです。

通常は現状維持バイアスが働いており、延長線上の未来は幸せではないが損失もないと誤認しがちです。

しかし、実際には現状維持にも大きな損失が生じているため、延長線上の未来を明確にして現状維持による損失と向き合ってみてください。

準備中:延長線上の未来を描く方法

step③:理想の未来を小さく味わう

理想はあくまで想像であり、本物か偽物かが判断できない夢物語です。

本当に自分がその理想を欲しいと感じているかは、理想を体感して判断しなければなりません。

理想を体感するには、まずはその理想の未来を小さく味わう行動に取り組んでみてください。

もしも体感した結果欲しくないと感じたら、step①に戻って異なる理想を言語化してみましょう。

例.小さく理想を味わう
・理想:仕事をせずにずっとごろごろしている毎日でありたい
・小さく味わう:有休をとって1週間家でごろごろしてみる

step④:延長線上の未来を小さく味わう

延長線上の未来を言語化しても、合理的な選択をするための根拠になりづらいです。

言葉だけではイマイチ現実味が湧かず、過度に悲観的になったり楽観的になったりするためです。

適切な根拠にするには、言語化した延長線上の未来を味わうための行動に取り組んでみてください。

体感することが難しい場合は、その未来を今味わっている人に話を聞いたり観察したりすることをおすすめします。

例.小さく延長線上の未来を味わう
・延長線上の未来:独身のまま孤独な人生
・小さく味わう:独身の50代の上司の日常を調べる

step⑤:どの未来が欲しいかを判断する

それぞれの未来に現実味が出たら、どの未来を選ぶかを決めます。

未来を選ぶときは、どの未来を選び、どの未来を切り捨てるのかを明確にしましょう。

例.未来を選ぶ
・選んだ未来:自由な時間に働けるようになること
・切り捨てた未来:会社員をつづけること

step⑥:方法を選ぶ

未来を選んだら、自分が持つリソース、実現可能性や失敗のリスクなどを検討しながら、最悪の未来にならないような方法を検討していきます。

危機感が強すぎたり、楽天的であったりすると、次のような危うい方法を選択しやすいためです。

求める未来が明確になったことで、新しい選択肢が生まることもあります。

目の前に見える選択肢だけに囚われず、情報を集めてよりよい方法を模索しましょう。

「その未来を得るためのもっとも有効な方法は何か?」という視点を持ち、1度でリソースを使い果たさないような方法の計画を立ててみてください。

例.方法を選ぶ:「自由に働くための方法」
・ギャンブル的な方法:FXで資産を築いて会社を辞める
・机上の空論のような方法:成功者に弟子入りして自力で稼ぐ力を身につける

準備中:計画の立て方

自分にとっていい決断をする秘訣5選

自分にとっていい決断とは、ポジティブな未来につながるような選択のことです。

ここでは、自分にとっていい決断をするための秘訣をお伝えしていきます。

いい決断①:小さく試してみる

決断には直感も大切ですが、その根拠を揃えることも同じくらい大切です。

「えいや!」と悪い決断をしてしまうと、「もっとできることがあったはず」といつまでも過去を引きずる原因になります。

最悪の未来につながる道を選ばないためにも、可能な限り情報を集めて決断するための根拠を揃えましょう。

情報を集めるには、実際に選ぼうとしている道を試してみることが有効です。

小さく試すときは、次の情報を得ることを目的にしてみてください。

いい決断②:元気なときに決断する

決断をするときは、自分のコンディションが良好なタイミングがベストです。

元気がないとネガティブな気持ちが大きくなり、不安や焦りによって自分の本心とは異なる選択が促されやすいためです。

具体的には、よく眠れた日の午前中に重い決断をすることをおすすめします。

「今日中に決める」と夜遅くに決断を先延ばしにすると、むしろ悪い判断を下しやすいです。

自分のコンディションが悪いと感じたら、次の日の午前中によい決断ができるように、その日はコンディションを改善するとよいでしょう。

準備中:元気になる方法

いい決断③:自分を他人として眺めてみる

自分を他人として眺めて、現状と未来を俯瞰することで適切な決断をおこなえます。

自分ごとより他人事のほうが視野が広まりやすく、感情的ではなく合理的な決断を下しやすくなるためです。

自分を他人として眺めるには、「未来の自分との文通」というワークがおすすめです。

現状を文章化して、それを未来の自分ならどう考えるのかと検討することで、視野が広がり客観的な選択ができるようになります。

「未来の自分との文通」は、以下の手順でおこなってみてください。

  1. 未来の自分を設定する
  2. 未来の自分宛てに相談したい内容を手紙として書く(〇〇年後の私へ)
  3. 未来の自分になったつもりで手紙を読む
  4. 未来の自分になったつもりで現在の自分にアドバイス的な返事を書く(〇〇年前の私へ)
  5. 現在の自分に戻ってその手紙を読む

いい決断④:自分と周囲の長期的な影響を予測する

決断するときは、長期的な影響を予測しましょう。

決断しようとすると、目先の影響ばかりに注目して短絡的な選択を選びやすいためです。

自分の周囲の人における変化は、特に見落としてしまいます。

「この決断をするとどんな未来でその人たちはどんな表情をしているのか?」と未来を想像して、その決断による影響を広い視野で確かめてみてください。

予測が難しい場合は、その決断をしたいことを周囲の人々に打ち明けてみることをおすすめします。

いい決断⑤:自分にとっての「いい」「悪い」を明確にする

いい決断をするには、自分軸の判断基準を持つことが何よりも大切です。

「儲かりやすさ」「成功しやすさ」などの外側の価値観ではなく、自分の価値観を満たすための決断こそが自分を幸福にします。

自分軸の判断基準を持つには外側の価値観を一旦脇に置き、以下のことについて考えてみてください。

準備中:価値観の見つけ方

決断できない理由8選

ここでは、決断できない理由についてお伝えしていきます。

決断できないと感じたら、決断を迷わす理由を突き止めて、その理由に対処してみてください。

阻害理由①:サンクコストに縛られている

サンクコストとは、これまでに投下した労力や費用などのコストです。

人は新しいものを得ることよりも、今あるものを失うことの方を重要視する傾向があります。

そのため、ある選択をするとサンクコストが無駄になると感じる場合、「もったいない」という想いから決断することを先延ばしにしてしまいます。

決断を下すには未来に焦点を当てて、サンクコストを判断材料から取り除くことが重要です。

「現在は泥船に乗っており、このままだとこの泥船は沈んでしまう」と理解することで、新しい選択をする勇気が湧いてくるでしょう。

準備中:現状維持は悪いのか

阻害理由②:過程にある苦労を嫌悪している

「今のままは嫌だけど、がんばりたくない」というように、求める未来の過程にある苦労を想像することは決断を阻害します。

人には遠くの未来の報酬や損失よりも、目先の報酬や損失を重要視する傾向があるためです。

たとえば「痩せたいけれど、ランニングを続ける日々を想像すると意欲が低下してしまう」のも、この人間傾向が原因です。

過程にある苦労に振り回されずに決断するためには、「現状維持」と「決断した未来」を比較しなおす必要があります。

具体的には、次のような認識になるように、報酬と損失を多角的に捉えなおしてみてください。

例.転職するか否かにおける報酬と損失を捉え直す
・現状維持の報酬を小さくする:安全なだけの人生に意味はあるのだろうか?
・現状維持の損失を大きくする:この安全を確保するために日々苦しい思いをしている
・決断した未来の報酬を大きくする:収入が増えて家族との思い出も増やせる人生は価値がある
・決断した未来の損失を小さくする:転職して大変な時期は長くても1年程度、大変な経験ほど成長できる

阻害理由③:自分の可能性を信じられていない

決断するときは、その選択によって自分がよりよくなれると信じられなければなりません。

「自分にはどうせ無理」という感覚が強いと、現状に甘んじるしか道はないと感じて、変化を恐れてしまうためです。

自分の可能性を信じるには、才能ではなく行動のようなコントロールできるものを自信の根拠にする必要があります。

そのためにも、現状のレベルにあった課題へと分解して、その選択でうまくいくと信じられるような架け橋を作ってみてください。

現状から理想の未来にたどり着けるストーリーが描ければ、自分の可能性を信じて決断できるようになります。

準備中:自信のつけかた

阻害理由④:損得勘定と価値観がぶつかっている

決断するときは、少しでも利益が大きい、または損失が少ないほうを選びたいと考えるものです。

しかし、その損得勘定は決断をさらに難しくさせ、判断を下せなくする原因になります。

重い決断ほど同じくらいの損も得もあり、単純に損得を比較するだけでは優劣を決められないためです。

どれほどお金を稼げたとしても、どれほど他人から憧れる存在になったとしても、それによって理想から遠ざかってしまうのであればそれは不幸になる決断だといえます。

決断の種類にもよりますが、自分の人生を左右する選択である場合は、特に自分の価値観を判断基準として用いることが重要です。

「どちらの選択の方が損か得か」ではなく「どちらの選択の方が価値観を満たせるか」をまずは考えてみてください。

準備中:理想の人生

阻害理由⑤:本質的な大きな変化だけを求めている

0か100かで考える白黒思考をもっていると、大きな変化を確信できる選択肢がない限り決断することができなくなります。

「小さな変化はあってもなくても意味がない」と捉えて、小さな変化を起こすコストを無駄に感じるためです。

しかし、幸運な選択肢は人生においてそう訪れるものではなく、白黒思考は受け身の人生をつくる原因になります。

危機的状況を実感できない限り立ち上がれなくなり、重要な選択もめんどくさがって先延ばしにしてしまうでしょう。

例.大きな変化だけを求める
・毎日コツコツ勉強しても東大に受からないなら意味がない
・仕事に精を出しても年収が10万円しか上がらないなら意味がない
・どれほど努力しても、天国に何も持っていけないのだから頑張るだけ無駄

白黒思考で考えないためには、一度で大きな変化を起こそうとせずに、今よりも少しでもよくなることが重要だと認識してみてください。

「その小さな変化の積み重ねによって大きな変化が生じる」と考えられるようになれば、変わることへの決断が容易になります。

また、「挑戦による経験は成功よりも失敗の方が価値がある」と認識することも、新しい変化を決断することに貢献します。

準備中:面倒くさいの克服方法

阻害理由⑥:失敗が許されない困難な挑戦だと感じる

大きなリスクが伴う場合、誰であっても決断することは難しくなります。

失敗する責任を自分が持ち、大きな損失に対処する覚悟を持たなればならないためです。

失敗が許されない決断であるほど、その重圧に耐えかねて次のような判断をしてしまいます。

大きなリスクが伴う決断をするときは、まずはそのリスクの妥当性を検証してみてください。

最悪を想定して致命傷の範囲を確かめ、その対処と対策を練ることで、リスクが小さくなり理性的に決断できるようになります。

強い恐怖は判断を迷わせてしまうため、決断をする前に勇気を出してその恐怖と向き合ってみましょう。

準備中:勇気を出す方法

阻害理由⑦:一度決めたら変えられないと考えている

決断とは1つを選び、それ以外を切り捨てる判断のことです。

そのため、「もっとよい選択肢があるかもしれない」と他の選択肢を切り捨てられずに、いつまでも決断を下せないことがあります。

たとえば、次のような決断は、まさに他の選択肢に後ろ髪をひかれやすいケースです。

覚悟を持って決断することは大切ですが、重すぎる決断は迷いを生み出します。

決断の重圧が重すぎて悩んでしまう場合は、「決断しなおすことに手遅れなことはない」と認識してみてください。

いい意味で重圧が小さくなり、決断することが容易になります。

また、「決断しなおすリスク」と「決断を先延ばしにするリスク」を天秤にかけることは、決断を促すことに役立ちます。

ただし、一度決断をしたならば、その決断で後悔しないために全力を尽くすべきであることには注意が必要です。

準備中:やりたいこと探しを終わらせる方法

阻害理由⑧:見通しが立たないことに不安を感じている

この選択で本当にうまくいくのかという不安感は、決断することを難しくさせます。

見通しを立てることは難しく、最後までその選択が正しいのかは誰にも分からないためです。

「いい選択をすれば成功する」はあながち間違いではありませんが、最初からいい選択が分かるわけではありません。

見通しを立てようといくら悩んだとしても、経験やスキルが未熟なうちは時間に見合った成果は得られないでしょう。

いい選択をするために努力することは大切ですが、その選択をよりよくするために試行錯誤することが最も大切です。

見通しが立たないことが不安で決断できないときは、いきなり正解を引こうとせずに、徐々に正解に近づける勇気を持つことを意識してみてください。

準備中:不安や恐怖をエネルギーへと変える方法

決断を長続きさせるための工夫8選

決断とは「ゴールすること」ではなく「スタートラインに立つこと」です。

しかし、どれほど大きな覚悟を持って決断しても、3日もすればその情熱は薄れてしまいます。

覚悟したのに日常を変えられなかったという経験は多くの人が持っているのではないでしょうか。

ここでは、ゴールに向かうために決断した思いを持ち続けられる工夫についてお伝えしていきます。

準備中:継続の方法

長続き①:焦らない

決断を長続きさせるには、焦らないことが大切です。

焦らず目先の課題を乗り越えることに集中することで、小さなストレスでより多くの報酬感を得られるようになるためです。

しかし、他者比較やリソースの不足などの危機感が生じると、早く成功しなきゃならないという強迫観念から焦りが生まれます。

「すぐに成功すること」を期待しても、たいていはその結果が得られないためストレスばかりが大きくなり、決断した思いを放棄する原因になるのです。

行動を促す焦りは大切ですが、非合理的な期待を促す焦りは持続力を低下させます。

焦りを感じたら、その焦りの正体を明確にして、地に足のついた計画の実行だけに集中してみてください。

準備中:焦りの解消方法

長続き②:定期的に振り返る

定期的に振り返ることで、決断したことを続ける粘り強さが生まれます。

決断した理由や前進した距離などを振り返ることは、自己決定感と報酬感を強めることに役立つためです。

振り返りをしないと、大きな成果が得られない限り前進している感覚がなく、「何やっているだろう」という虚無感が強まります。

自ら決断したことでも、その虚無感からやらされている感を抱くようになり、自己決定感を取り戻すために決断を放棄してしまうでしょう。

自己決定感を持ち続けるためには、「私はこの道を選ぶのだ」と定期的に再選択する機会を作ることが有効です。

小さな決断を何度もしていくことで、大きな決断は長続きします。

準備中:仕事におけるやらされている感の解消方法

長続き③:「でも」を取り除く

決断したとしても、そこに「でも」が含まれていると粘り強さが弱まります。

行動するたびに不快な感情が生じて、報酬感よりもストレスの方が大きくなるためです。

決断をするときは、その決断した未来や過程に「でも」が含まれていないかを確認してみてください。

未来を再設定したり、異なる方法に変えたりして「でも」を取り除ければ、ストレスが減って決断が長持ちするようになります。

例.起業をすることにおける「でも」
・未来の「でも」:お金を稼げても忙しくなるのかもなぁ
・過程の「でも」:稼げるかもしれないけど人と話すの苦手なんだよなぁ
・贅沢な未来:1日3h労働で年商1千万円を稼げるようになる
・異なる方法:人と直接話さなくても指導できる仕組みを作ってお金を稼ぐ
・苦手の克服:相手を傷つけないように伝える技術を身につけよう

準備中:目標の設定方法

長続き④:やめることを決める

決断によって適切な断捨離がおこなわれることで、決心を維持できます。

決断を妨げる理由の1つが、捨てたものへの執着にあるためです。

たとえば、ダイエットすることへの決断が長続きしないのは、次のような執着が原因の1つとして挙げられます。

決断したことを阻害する行動に執着していると、決心が揺らぎもとの日常に戻ってしまいます。

決断をするときは、その決断と反する行動を洗い出し、「その行動を一切やめる」と決心してみてください。

長続き⑤:選択肢をすべて検討する

決断を長続きさせるためにも、他の選択肢をすべて洗い出しましょう。

「もっとよい可能性があるかもしれない」という期待は、決断を鈍らせて1つの方向に進むことへの集中力を削ぐためです。

選択肢は探せばいくらでも見つかるため、自分なりの締切を作って洗い出す作業をしてみてください。

選択肢を決める理由を価値観レベルで掘り下げて検討することで、ぶれない軸ができあがり決断が揺らぎづらくなります。

長続き⑥:意味づけ力を向上させる

意味づけ力とは、ものごとを解釈する能力のことです。

意味づけ力が向上することで、ものごとを多面的に見られるようになり、ストレスよりも報酬感が大きくなる解釈ができるようになります。

たとえば、ダイエットをするために走るという行為への解釈は、次のように人によって異なります。

自分にとって困難な決断であるほど、直感的にストレスが生じる解釈をしてしまう行動が増えます。

決断による道のりがストレスフルにならないためにも、意味づけ力を向上させてポジティブな解釈ができるようになることが必要です。

意味づけ力を向上させるには、自分がどんな解釈をしているのかを明らかにすることから始めてみてください。

自分なりの解釈の信憑性を検証していくことで、より幅広い視野で意味づけできるようになります。

準備中:意味づけ力を培う方法

長続き⑦:フォローされる環境を作る

決断を維持することをフォローする環境をつくることで、決断した道を歩み続けられるようになります。

モチベーションを定点的に高める仕組みによって、熱意の低下を妨げられるためです。

フォローされる環境として、たとえば次のものが挙げられます。

フォロー環境のない決断は、孤独感を生じさせてモチベーションが低下しやすいです。

重い決断ほどフォローされる環境を作り、意志力を使わずに前進する仕組みを作ることをおすすめします。

準備中:成長環境の作り方

長続き⑧:ありたい自分像を設定する

決断をするときは、その決断をしている自分が好きかどうかを検討してみてください。

決断しつづける自分への捉え方次第で、その決断自体から報酬感が生じるようになるためです。

たとえば、「東大に受験する」という決断をしたら、次のようにその挑戦をしている自分を思い浮かべます。

「正しさ」ではなく「好きな自分」を探すことが大切です。

誇らしく美しいと感じる自分像であれていると認識できるほど、それが報酬になって粘り強さが生まれます。

決断を長続きさせるためにも、「何をするか」「どんな未来が欲しいか」だけではなく、「どんな自分でありたいのか」についても考えることをおすすめします。

準備中:理想の自分像

決断を行動にうつすためのコツ5選

決断したとしても、行動しなければ日常は何も変わりません。

ここでは、決断を行動にうつすためのコツについてお伝えしていきます。

実行①:小さな行動目標を設定する

行動を促すためには、何をすればよいのかがイメージできる必要があります。

ざっくりとした抽象的な行動だけでは、自分には難しそうと感じてしまうためです。

「勉強して志望校に受かる」「起業してお金を稼ぐ」「ダイエットしてモテる」など、どのような決断でもその未来を得るための行動を可能な限り具体化しましょう。

「これをやればいいんだ」とイメージできれば、行動することが容易になります。

実行②:行動することを他人と約束する

他人と約束したことを守ろうとする傾向が人にはあり、これを宣言効果といいます。

この宣言効果を使えば、行動する確率が高まって決断によって日常を変えられるようになります。

宣言効果を発揮させたい最も重要な対象は、決断後の最初の行動です。

最初の行動ができればその後は継続する可能性が高まるため、決断したら何をするかを具体的にして他人と約束してみてください。

このとき、「何をするか」だけではなく「いつまでにやるか」という締切も併せて伝えることで、行動する確率がさらに高まります。

実行③:行動することの恐怖を小さくする

決断が必要な場合、強い恐怖が伴う行動に新しく取り組まなければならないことがあります。

しかし恐怖を乗り越えることは容易ではなく、だからこそ行動が止まるというケースが多いです。

恐怖を小さくするには、その恐怖を検証することが有効です。

自分がそれを恐怖だと感じるメカニズムを明確にして、それが本当なのかを確かめることで、恐怖が小さくなり行動しやすくなります。

リスクを感じて行動できない場合は、深い内省をして自分の思考と向き合ってみてください。

準備中:精神的な成長を遂げる5ステップ

実行④:行動が促されやすい環境に所属する

決断した行動をするとは、重い腰を上げる感覚に似ています。

いつもならやらなくてよいことをやらねばならず、行動するまでに大きな意志力を使う必要があるためです。

これは自分にとっての「当たり前」という感覚によるものであり、恒常性とも呼ばれています。

「当たり前」という感覚と異なる行動であるほど、その実行には意志力が必要になります。

この恒常性による抵抗感を小さくするには、次の2つの方法が有効です。

恒常性は周囲からも多大な影響を受けており、自分の信念だけではなく環境を整えることも大切です。

自分の決断を阻害する環境に身を置いているときは、一旦その環境から離れることをおすすめします。

例.健康になると決断する
・基準を下げる:「運動=意識高い系」とバカにする人と関わる
・基準を高める:「美容に力を入れるのは当たり前」と考えている人と関わる
・動機づけを強める:高級ジムに加入する

実行⑤:行動する自分を肯定するマインドを身につける

行動する内容に否定的であるほど、実施することが難しくなります。

「嫌なことをしなければならない」と、行動することにストレスが生じてしまうためです。

決断したら、必要な行動を洗い出し、その行動を肯定するようなマインドを見直してみてください。

「自分は自分や他者にとってよいことをしているのだ」と認識できるマインドが身に付けば、行動することへの抵抗感が低下して計画の実行が容易になります。

例.お金を稼ぐマインド
・否定的なマインド:お金を稼ぐこととは他人から搾取することだ
・肯定的なマインド:お金を稼ぐこととは他者に貢献することだ

準備中:お金のブロックの外し方

決断に関するよくある質問

質問①:成功確率が低いことに挑戦すべきではない?

 

★質問
たとえばお笑い芸人としてブレイクできる確率は、全体の0.1〜3%とも言われており、 お笑い芸人として一生食べていける確率は8000分の1とも言われているそうです。

確率的に見たらほぼ失敗する挑戦であり、このような挑戦を決断することはよくないのでしょうか?

出典:https://www.kkctl.co.jp/wp-content/uploads/2024/07/202407ComediansHire.pdf

★答え
まず考えたいのは、その挑戦を目指す理由です。

上記の例ならば、「お笑い芸人になりたい」のか「誰かを笑顔にしたい」のかをはっきりさせることから始める必要があります。

「誰かを笑顔にしたい」のなら、お笑い芸人以外の選択肢も考えられて、より成功確率が高い方法を模索できるでしょう。

前者であれば、「お笑い芸人を諦める人生」と「お笑い芸人を目指す人生」を天秤にかけることが必要です。

また、「お笑い芸人でブレイクできない=一文無し」のような信念があるからこそ、決断することが難しいのかもしれません。

「お笑い芸人でブレイクできない=人並みの生活を送れる」ような目標の達成を目指すことで、決断への抵抗感が低下します。

いずれにしても、低い成功確率が原因で決断ができないときは、そこにある思い込みを見つけることが大切です。

その思い込みを検証できれば、新しい選択肢が生まれてよりよい決断をできる可能性が高まります。

質問②:痩せるよりも周りを気にしないことをがんばるべき?

 

★質問
今の体型が恥ずかしくて、水着を着たくありません。

でも友人から海水浴に誘われたので、ダイエットを決断しようと思います。

しかしよくよく考えたら、私よりもぽっちゃりした人も水着を普通に着ており、単なる自意識過剰なのではないかと思えてきました。

痩せるという対処療法的な決断をするよりも、人の目を気にしないという根治療法的な決断をすべきなのでしょうか?

★答え
最初に考えたいことは、今の自分を否定したい理由です。

「周りからバカにされるのが嫌」なのか「美しく水着を着られる自分でいたい」のか、どちらの理由なのかを考えてみましょう。

このとき、「周囲からバカにされないのだとしたら、今のままでいいのか?」と自問自答することで、自分の本音を見つけやすくなります。

「周りからバカにされるのが嫌」なのであれば、バカにされないための決断をするのではなく、次のような決断をするほうがよいかもしれません。

「美しく水着を着られる自分でいたい」のであれば、「自分にとっての理想の姿」を明確にしてダイエットを決断することで問題ないでしょう。

いずれにしても、対処療法や根治療法のどちらがよいのかではなく、自分の本心はどこにあるのかが大切です。

周囲の価値観に左右されるのではなく、自分の理想的な未来を得るための決断こそが、自分を幸せにするためには欠かせません。

「嫌だな」という想いには「本当はこうあってほしい」という願望が隠れています。

その願望を見つけられれば、自分にとっていい決断を下すための判断基準が作れます。

質問③:どちらも欲しい二者択一の未来ならどう選択すべき?

 

★質問
「結婚したい」と「独身でいたい」というように、どちらも叶えたい未来があって決断ができません。

二者択一の願望があるときは、どうやって決断すればよいのでしょうか?

★答え
二者択一の願望があるときは、「なぜそれが欲しいのか?」「何があったら叶ったといえるのか?」とそれぞれの願望を掘り下げることが重要です。

一見すると二者択一のように見えても、次のように両取りできる選択肢かもしれないためです。

とはいえ、「AさんとBさんのどちらと付き合うか」というように、本当に二者択一の問題があることも事実です。

そのようなケースでは、自分にとってのいい選択とは何かを明らかにするために、理想的な未来をさまざまな角度から捉え直してみてください。

それでも優劣付けられない場合は、悩んでいても答えが出ない問題だと割り切り、直感に従うことをおすすめします。

ただし、「選べないから選ばない」という決断をしてしまうことには注意が必要です。

選ぶことを先延ばしにするならまだしも、選ばないという決断は他責思考を促します。

よい未来になっても喜べず、悪い未来になったら他者を恨むことにつながるので、可能な限り自分で選んだほうがよいでしょう。

準備中:他責思考の直し方

質問④:どちらの道も理想につながるが成功確率は同じくらいならどうする?

 

★質問
「方法論A」と「方法論B」があって、どちらも成功確率は同じくらい。

でも失敗したら大きな損失があるとき、どうやって決断すればよいのでしょうか?

★答え
成功確率が同じであれば、あとは自分がどちらの方が向いているのかです。

自分のリソースとマッチしている選択肢を選ぶことをおすすめします。

ただし、一見すると同じような成功確率だとしても、それは単なる主観による錯覚かもしれません。

信頼できる人からフィードバックをもらい、本当に成功確率が同じかどうかを確認するとよいでしょう。

また、大きな損失が決断を阻んでいるのであれば、その損失への対策を練ることも重要になるかもしれません。

まとめ

自分にとっていい決断をするには、自分軸による判断基準を作り、自分の理想につながる選択をするとよいでしょう。

成功確率が高かろうと、その成功によって自分が不幸になるのであれば意味はありません。

「その選択が自分の幸せにつながっているのか」を確かめることから始めて、成功確率は方向性が定まってから考えるべきです。

ただし、どのような決断をしても、そこから継続的な行動を続けなければ日常は変わりません。

決断することと行動することは別の施策が必要なので、どちらも怠らないことに注意してください。

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