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コーチングを受けるには?コーチングを受ける手順とセッションの流れ

「どうすればコーチング受講できるの?」
「コーチングの契約期間ってどうやって決まるの?」
「コーチングセッションって具体的になにをするの?」

コーチングの受講を考えたとき、このようなコーチングの流れについての悩みが生まれると思います。

この記事では、一般的なコーチが採用しているコーチング受講の流れについてお伝えしていきます。

このコーチングの大枠を把握しておけば、今から何をすればよいのか、これから何が待ち受けているのかという大まかな流れが分かるでしょう。

準備中:コーチングとは

コーチング契約を結ぶまでの流れ

ここでは、コーチングに関心がある人がコーチング契約を結ぶまでのステップを紹介していきます。

契約手順①:目標や目的を明確にする

まずは、なぜコーチングを受けたいのかという動機を明確にしましょう。

以下のように目標や目的はなんでもよいのですが、自分にとって重要なことでなければなりません。

  • 結婚したいから
  • 売上を上げたいから
  • もっと楽しい人生にしたいから

コーチングの効果は、目的や目標が重要であるほど発揮されます。

どうしても叶えたい未来を言語化して、「コーチングを受けることで望む成果」を明確にしてみてください。

準備中:目標の見つけ方

契約手順②:コーチを探す

コーチングを受講したい目標や目的を明確にしたら、自分と相性のよさそうなコーチを見つけましょう。

コーチングでは、コーチの専門性以上に、コーチと相談者との関係性がコーチング成果に影響を及ぼすためです。

コーチを探すには、SNSやマッチングサイト、知人からの紹介やセミナーなどの方法があります。

相性の合わないコーチと契約しないためにも、実績や費用だけではなく、そのコーチを信頼できそうかという基準で探してみてください。

準備中:自分に合ったコーチの選び方

契約手順③:説明会に参加する

信頼できそうなコーチを見つけたら、そのコーチが主催している説明会に参加しましょう。

説明会や体験セッションなど、コーチング受講を考えている人向けのコーチングセッションを購入してみてください。

説明会や体験セッションでは、お互いの自己紹介や簡単なコーチングの説明、実際のコーチングセッションなどがおこなわれます。

契約手順④:コーチング契約を申し込む

説明会でコーチとコーチングを信頼できると感じたならば、コーチング契約を申し込みます。

コーチング契約は、説明会の場で申し込むこともできますし、説明会から時間をおいて申し込むことも可能です。

自分の意志を尊重して、本当に自分にはコーチングが必要かを検討してください。

準備中:目標達成にコーチングが有効な5つの理由

コーチング契約を結んでからの流れ

コーチング契約を申し込んだら、コーチングが始まります。

ここでは、コーチング期間を4つのパートに分け、それぞれのパートについてお伝えしていきます。

パート①:オリエンテーション

コーチング契約を申し込んでから最初におこなうのが、オリエンテーションです。

オリエンテーションでは約2時間という長めの時間を使って、コーチと相談者の「責任・役割・目的・ゴール・ルール・権利」を共有していきます。

予約の変更方法や解約方法などは、このオリエンテーションで伝えられるのが一般的です。

また、以下のことを尋ねられるため、今一度コーチング受講の目的や目標を見直してから参加するとよいでしょう。

  • どのような目標を達成したいのか
  • どのような支援をコーチに望んでいるのか

コーチによっては、オリエンテーション後に自己診断ツールを宿題として渡されます。

パート②:プレコーチング

オリエンテーションの次は、プレコーチングがおこなわれます。

プレコーチングとは、「どのようなゴールを、いつまでに、どうやってたどり着くのか」を明確にするための話し合いです。

具体的には以下のことを話し合って、2人で目指す目的地とその道のりを明確にしていきます。

  • ゴール:どこにたどり着きたいのか、何を得たいのか
  • マイルストーン:結果目標/行動目標/成長目標の段階ごとの必要レベル

オリエンテーション後に自己診断ツールを渡された場合は、この自己診断ツールを使ってゴールとマイルストーンを明確にしていきます。

自己診断ツールは膨大な量になることもありますが、自分の扱い方を知る上での重要なヒントを見つけられるため、かならずプレコーチング前に終わらせるようにしましょう。

相談者の状態によっては、プレコーチが複数回おこなわれることもあります。

準備中:目標の設定方法

パート③:フォローコーチング

ゴールやマイルストーンが明確になったら、次はフォローコーチングがおこなわれます。

フォローコーチングとは、一般的に考えられるコーチングのことです。

コーチの傾聴・質問・フィードバック・承認などのスキルを通して、相談者に言語化を促すことで課題の解決を目指します。

オリエンテーション、プレコーチングが終わったら、コーチング契約中はずっとフォローコーチングが繰り返されます。

ただし、コーチングがうまく機能しない場合はふたたびオリエンテーションを、新しいゴールに切り替えるときはプレコーチングが実施されるでしょう。

パート④:エバリュエーション

コーチング契約期間での最後の1回のコーチングセッションは、エバリュエーションがおこなわれます。

エバリュエーションとは評価や査定をすることであり、コーチング契約内で相談者がどのような変化を起こしたのかを明確にすることが目的です。

コーチによっては、エバリュエーションをおこなうために「振り返りシート」が宿題として渡されることもあります。

「振り返りシート」を渡されている場合は、期日までに提出するようにしてください。

また、コーチング契約を更新するのか、終了するのかを決めるのも、エバリュエーション内でおこなわれます。

解約する際は、解約する旨をこのタイミングでコーチに伝えましょう。

コーチングセッションの流れ

ここでは、フォローコーチングにおける流れをお伝えしていきます。

ただし、フォローコーチングは相談者の状況や状態によって、セッションの流れやボリュームが変わりやすいことに注意してください。

流れ①:セットアップ

セットアップとは、コーチングセッションをおこなう準備を整えることです。

具体的には、モヤモヤしていることを吐き出したり、雑談をおこなったりして、緊張感をほぐしてセッションでおこなわれる対話に集中できるように促します。

本題と関係ない情報をコーチと共有したい場合は、このタイミングで伝えるとよいでしょう。

流れ②:振り返り

コーチングセッションに入る準備ができたら、振り返りをおこないます。

振り返りとは、前回のコーチングセッションから今日までの間におこなったことを言語化する行為です。

経験をリソースにする作業であり、コーチからの質問やフィードバックを通して、新しい発見を見つけていきます。

具体的には、以下のような傾向を発見していきます。

  • 成功パターン
  • 失敗パターン
  • 悩みのパターン
  • 喜びのパターン
  • 怒りや悲しみのパターン
  • 強みが発揮されるパターン

準備中:振り返りの方法

流れ③:課題の選択

振り返りがひと段落したら、課題の選択をおこないます。

相談者が3~5つ程度の重要な課題を挙げて、そのうちでもっともセッションで取り扱いたい課題を選択します。

例.「月商100万円のビジネスを構築する」という目標の課題
・集中力の欠如
・家族との関係性
・商品の提供方法
・提供する商品への自信
・趣味との折り合いのつけ方

列挙する課題は、目標との関連性が高いものがよいとされています。

しかし、それは直接的に目標に関連する課題だけではなく、目標を間接的に阻害している課題も含まれることに注意してください。

ビジネス的な目標だとしても、趣味や家族関係の課題が挙げられることもあるということです。

また、課題の列挙は、相談者側の役割・責任です。

課題を持ってこなかった場合は、再びオリエンテーションでルールの擦り合わせをおこなうことになるので、かならず課題を考えてくるようにしてください。

課題を見つけるには、次の2つのことについて検討するとよいでしょう。

  • この2週間で実行したことに対する抵抗感
  • 次の2週間で実行することに対する抵抗感

流れ④:目標設定

課題を選択したら、その課題を目標に変換します。

ここでの目標設定とは、「なにが起きたら、このセッションは成功だったのか」という基準を設けることです。

例.「パートナーとの関係性」という課題の目標
・目標①:パートナーとすれ違いが起きている理由を明確にする
・目標②:効果的な謝り方を3つ挙げる
・目標③:パートナーとの今後の関係性を明確にする

コーチングが機能するためにも、この目標設定は重要な要素になります。

誤解を恐れずに言えば、フォローコーチングでは、重要な課題を目標へと変換できたらそれで十分だと言われているほどです。

ですので、目標設定の時間はボリュームが多くなりやすく、1セッションすべての時間を目標設定に費やすこともあります。

流れ⑤:問題を話し合う

設定した目標を達成するための対話では、理想と現状、ギャップを生み出す価値観やマインドを明確にしていきます。

解決すべき問題を正しく見つけることで、ようやく現状を理想に近づけるための対策を練れるようになるからです。

そのため、ここでは基本的に問題解決ではなく自己発見を優先して話し合います。

  • 問題解決:どうすればその課題が解決するのか
  • 自己発見:相談者に何が起きているのか

「早く答えを知りたい」という気持ちも分かりますが、コーチングでは方法論的な答えを見つけることはできません。

方法論的な答えを知りたい場合は、そのための情報収集を別におこなうようにしてください。

準備中:コンサルとコーチの違い

流れ⑤:評価と宿題

目標についての対話の後は、今回のセッションにおける評価と宿題を決めていきます。

セッションにおける評価:今回得た気づきと今回設定した目標の達成具合の言語化
宿題:今回設定した目標に対する気づきから、「この2週間で検証する内容」を決めること

例.評価と宿題
・目標:商品を売るのが怖い理由をつきとめる
・気づき:「質の悪い商品を売ったらバカにされる」という思い込みが原因
・評価:商品を売ることへの抵抗感の仮説が立った
・宿題:自分の商品の質を確認するための次のセッションまでにモニターを集める

準備中:お金のブロックの外し方

流れ⑥:次回の予約

コーチングセッションの最後に、次回のコーチングセッションの予約をおこないます。

このコーチングセッションの予約方法はコーチによって異なりますが、このタイミングで口頭による予約確認が一般的です。

予約を変更する方法や条件については、オリエンテーション内で確認するようにしてください。

フォローコーチングの具体的な流れ

フォローコーチングにはいくつかの型があります。

実践ではそのままの形で使われることはほとんどありませんが、コーチングの流れを理解するのに役立つはずです。

ここでは、2つの有名なフォローコーチングの型についてお伝えしていきます。

型①:GROWモデル

GROWモデルとは、以下の流れでおこなうセッションのことです。

  1. 目標(goal)
  2. 現実(reality)
  3. 選択肢(option)
  4. 前進(way forward)

一般的には、次の質問によって構成されています。

1.目標設定
・あなたは何を成し遂げたいですか?
・あなたはこのコーチングセッションで何を得たいですか?
・あなたは〇〇についての何を知りたいですか?

2.現実
・何が起こっているのですか?
・なぜそれが問題なのですか?
・それはどういう意味ですか?例をあげてもらえますか?
・何を試しましたか?どのような結果になりましたか?
・それについてどのように感じましたか?

3.選択肢
・あなたは何を試しましたか?
・どんな選択肢があると思いますか?
・これらの選択肢の良い点と悪い点は何ですか?
・あなたが他にできたことはありますか?

4.前進
・いつまでに何をするかを要約してもらえますか?
・どんな障害や反発を予想していますか?
・どのように克服するつもりですか?
・誰があなたを支えてくれそうですか?
・どんな手助け(リソース)が必要ですか?
・いつ進歩を見直すべきですか?

型②:魔法の質問
魔法の質問とは、コロンビア大学で教えられているコーチング的質問です。

どのような状況や課題にも適応しやすいとされており、次の質問によって構成されています。

1.課題は何ですか?
2.それがいま課題だと思う理由を教えていただけますか?
3.その課題や問題について誰が責任を負うことになりますか?
4.課題を10段階で評価したら、その重要度はどれほどですか?
5.影響:何もしない(または現状維持)ことでどんな影響があるのでしょうか?
6.これまでに何か実践してみましたか?
7.課題が解決されたとしたら、何が見え、何が聞こえ、何を感じると思いますか?
8.その理想的な結果を妨げる要因はなんですか?
9.これまで起こっていることに対して、あなたが負う責任とはどんなことでしょうか?
10.あなたが最も臨機応変に対応している状態を想像してみてください。この問題について11.自分に何と言いますか?
12.ここで取れる行動の選択肢は何ですか?
13.選択肢の検討にはどんな基準がありますか?
14.これらの基準に照らして最適な選択肢はどれですか?
15.では、最初のステップは何でしょうか?
16.いつ行動を開始しますか?

コーチング受講に必要な持ち物

コーチング受講に必要な持ち物は、次の4つです。

  • スターターキット
  • アセスメントシート
  • スケジュール帳
  • 振り返りシート

オリエンテーションとプレコーチングでは、スターターキット、アセスメントシート、スケジュール帳が必要です。

フォローコーチングでは、スケジュール帳のみを必要とする場合がほとんどでしょう。

エバリュエーションにおいては、上記の4点すべての持参が望ましいです。

ただし、相談者によっては、文字や絵を書いたほうが情報を整理しやすいという人もいます。

その場合は、メモ帳と筆記用具も持参して、コーチングセッションを受講することをおすすめします。

まとめ

ライフコーチ、ビジネスコーチ、エグゼクティブコーチ、恋愛コーチなどさまざまなコーチがいますが、どのコーチも基本的には今回紹介した流れでコーチングを提供しています。

しかし、コーチによっては、契約から3ヵ月間はびっしりと相談者の自己分析に費やしたり、自己分析をほとんどおこなわずにフォローセッションをおこなったりとさまざまです。

コーチの方針や相談者の状況によって、コーチングの流れが入れ替わったり、ボリュームが増減したりすることがあることに注意してください。

どのように、なにを重視してコーチングが進行していくのかは、説明会やオリエンテーションで納得できるまで尋ねるとよいでしょう。

もし、その説明を聴いても納得できない場合は、コーチとの信頼関係を築くことが難しいかもしれないので、他のコーチを頼ったほうがよいかもしれません。